第4話
凛とした声の持ち主は、見た目も凛としていた。
肩より少し長めの黒い髪の毛に、きちんと着こなしている制服。個人的に長すぎず短すぎずのスカート丈はタイプだ。
その隣にいる女の人は黒髪で二つ結びの三つ編み、メガネをしていて、決して美人とは呼べないけれどのほほんとした雰囲気がここにまで伝わってくる。
「……あ、先ほども言いましたが後々ゼッケンを配ったりするので自分のクラスで整列してください」
なんで今更言い直すんだろう。それにしても、生徒会長以外の人たちの役割全く分からないから早く知りたいんだけど……。
「早くしないと公開処刑されるぞー」
初めて聞こえた声に、その主を探していると隣から「え、あの人も生徒会?」という声が聞こえて視線を追ってみる。
「え、あの人も生徒会?」
一字一句変わってなくてびっくりなんだけど、という隣の声はちょっと遠くに聞こえた気がした。
だって、それどころじゃない。
金髪でピアスいっぱいで、あんなに制服を着崩している人が生徒会に入れるのか、常識的に。
それにしても公開処刑って一体……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます