第19話
と、思ったのもつかの間。
音を立てないように開いたドアの向こうには、今日あたしが会いたくて会いたくて仕方のなかった人物で、目を見開く。
「……お前、起きてたの?」
「…今目が覚めたんだよ」
ふわりとベージュの髪は月明かりだけに透けて、淡い光で照らされる彼は、ありえないほど綺麗。
反射的に、頬に涙が伝う。
「どした?変な夢見た?」
「や、ちがう…」
……だって、
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