第35話

「混んできたらカウンター入れる?」



「ああ」



「ご飯は?すぐできるけど」



「いいよ。今日はすませてきちまった」



「そう」



「混んできたら呼んでくれよ」



「リンゴ。剥いてあるから食べなさい」




「おお。サンキュー」




礼を言ってカウンターにあるリンゴの入った皿をとると二階にある自分の部屋に行った。




制服をベッドに放り投げるとタバコを一本指にはさんだ。



窓から入る向かいのパチンコ屋の照明。



パチンコで金をすった奴も儲けた奴もうちの店に来る。




俺の家は飲み屋。



お袋は女手一つで中学から俺を育てた。



親父は自殺。




こうなったのはいろいろ事情がある。



一々語るのもめんどうだ。

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