第51話

神代くんの目の前にしゃがみ込む。



小さな寝息をたてて寝ている神代くん。




少しだけ伸びた前髪がサラッと流れるのを防ぐように神代くんの髪を指で梳く。




伏せられた長いまつげ、毛穴一つない透明感のある肌、高い鼻に形の整った血色の良い唇。




「…………綺麗」




頬を撫でると擽ったいみたいで、少しだけ眉間に皺が寄った。



可愛い。



自然と体が動いて、皺の寄った眉間にキスをしてた。





唇を眉間から離す。





起きたかなと、少しドキドキしながら顔を覗き込むと眉間の皺が消えて目を瞑ったままだった。

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