第23話
「で、結局流されてヤッちゃったの?」
「………うん」
盛大なため息を漏らした澄子。
「しかも、挙げ句の果てにはおかわりしちゃったわけ」
「………」
澄子は呆れたように腕を組み、またため息をついた。
「あんたさ、神代とどうなりたいの?」
呆れ顔のまま、少し不思議そうに問いかけられる。
「どうなりたいって………」
「だって、昨日はセフレを解消しに行ったんでしょ?」
「……うん」
「じゃあ、解消してどうしたかったの?」
どうしたかった………?
あたしはただ………
「あたしは………捨てられる前に自分から離れたかった」
「は?捨てられる?」
「うん…」
きっとこの恋にはハッピーエンドなんて望めない。
あたしが好きになるたび、彼はきっと離れていく。
あたしがこの気持ちを伝えたら、それこそめんどくさくなって捨てられる。
いつまでたっても好きなのはあたしだけ。
不思議そうにあたしを見ている澄子に意識が戻り、慌てて返事をする。
「でも、早いうちにまた言う。だから心配しないで?」
「まぁ、あんたがいいならあたしはいいけどさ」
「うん、ありがとう」
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