第25話作品の輸入

地球大使の山田へスカーレット・エヴァーガーデンについて、問い合わせした。


彼に作品をゼクシィへ広めたいと打診すれば「交渉はこちらでしますのでよろしくお願いします」と返答。

会社とか、作品の輸入についてやってくれるらしい。


アルメイが、私が山田とやりとりすると気合を入れていた。

なら、アルメイにやってもらおう。


リーシャは他のことに専念することにした。


ジャニクから面白いと漫画をオススメされたのだが、ワタシも知っている作品でアニメを見せると興奮して、アニメを布教したいと言われる。


「名探偵カナン。探偵もので、ミステリーなどのジャンルの長編アニメ」


「知ってるのか?」


「知ってるよ。なんせ、長いからね」


「面白かった。もっと見たい。皆にも見せたい!」


「それについてはこ」


公開しよう、と言い始めた時にドアがバアアンと開く。


「大統領が来たよ!諸君!名探偵カナンとスカーレット・エヴァーガーデンのアニメは是非大統領ちゃんねるで公開させてくれ」


「俺は布教出来るんならなんでも良いぞ」


アルメイに連絡すると、アニメも構わないとのこと。

小説も宣伝を頼むと言われ、大統領はご満月。

大統領はスカエヴァと名探偵を知っているのだろうか。


「大統領は比類なきアニメファンだよ。実は地球におすすめのアニメあるっ?て聞いたんだよね」


「あ!その手があった!大統領やっぱ天才だな」


「いやいやいや、ジャニク。皆が思いつくから」


ツッコミ役に回らねば破綻する。


「そしたら、名探偵とかグレよんしんちゃんとか、おすすめされたよ!」


「グレよんしんちゃんを進めた人は徹夜でもしてたんですか?大統領に進めるリストに加えるには地球の命をかけるくらいのチャレンジ精神、やっちゃってますよね?」


とても良いアニメなんだけど、ギャグアニメであるし、地球の間違った世界観をゼクシィに与えそうで私も迷っていた。


地球の人はお尻を出して走り回ってるんですかって質問されたら答えるの私とか大統領になるよね。


前提に子供全員、そんなことしてませんってテロップ入れないとね。


「大統領、グレしんのお尻ダンスを披露するためにダンスの練習してるんだ」


「大統領……地球の方達に披露するのだけはやめてください。内輪ネタとして永遠に地球には配信しないようにお願いします。地球の人たちの空気が凍るんです」


「え?大統領、だめなの?」


「ゼクシィの人達は皆受け入れるし、流行るんでしょうから、そこだけに、絶対絶対、お願いいたします」


「リーシャくん。うん。分かったよ。星民の切実な願いは大統領の成分だからね。で、名探偵のアニメを流すのも、スカエヴァも許可を得られて満足さ。さて、ボディガードくん達、帰ろう」


「大統領が極太スポンサー過ぎる。私ってもしや、大統領のバフ凄いのかも」


今更だが、染み染み身に染みる。

おでんのようにしみしみだ。

大統領達が颯爽と帰っていく。

帰っていくのも別に気にしないんだけど、来る時も静かに来てほしいなあ。


「スカエヴァって最近アルメイがハマってるアニメだよな?」


「うん。小説は地球暦2015年に小説が。アニメは2018に作られたんだよ」


「最近なんだな」


「まあ、最近かな。泣かせにくるシナリオで、絵も美麗」


アルメイもハマるくらいシナリオが良質。

アニメでは更にシナリオが良く分かる。

動くアニメの良いところはそういう表現が出来るところ。


「大統領に許可出して良かったのか?気に入ってるんだろ」


と、聞かれたけど私はにんまり笑う。

ジャニクが首を傾げて先は?と促す。

うちの種族は可愛い。

妖精みたいな見た目をしていて、可愛い。

と、眺めている場合じゃないか。


「大統領に任せると私達のリソースが開く」


「すると?」


「他のアニメを探せる」


「うん」


「つまり」


「つまり……?」


「ジャニクが他のアニメを探してアニメを布教出来る余裕があるっ」


「おおお!そうだな!」


2人で拳を握って踊った。

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