第19話

…違和感があった。影は気付いてない。

知衛も気付いてない。

…私は気付いた。気付いてしまった。影が私の意思を反して動いたことに。影は自分から動くことはできない筈だった。

影は私の「影」だもの

主導権は私

本体は、ヒカリ

私が光だ

表なのよ

「…ヒカリ、どうしたの?」

 はっとして我に返ると知衛の心配そうな顔。

「何にもないよ?私の顔、何かオカシイ?」 そして無理に笑って見せた。

「うん」知衛は言った。「何で泣いているの?」

「え?」

 知衛の言葉に頬に手をやると水が付いてきた。なんでだろう。何で泣いてたのだろう。

「ん~、大丈夫だよ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る