この時代の設定ものをよく読むけど、作者はすべて描くのでもなく描くべきところのツボを押さえているので、読んでいて人の動きや心がすんなり入ってきました。あ、Xから来ました。
実母を亡くしたことで、実家から不当な扱いを受ける女主人公視点で語られる恋愛作品です。放蕩の限りを尽くす実父と継母によって、主人公は今日も帳尻合わせに追われます。信頼できる味方も侍女一人だけ。仕事に忙殺され、嫌がらせは収まらず、およそ貴族とは思えない生活を送っていました。しかし、そんな主人公に転機が訪れます。突如主人公に偽装の婚約話を持ってきたのは公爵様。さらに、彼は主人公の本当の役割に関しても薄っすら理解しているようで。貴族社会の秩序と義務が描かれた作品です。ぜひ、読んでみてください。
色々な設定が凝ってます。