ep.1 不良達登場

転校

第4話






 ―――――高校1年、6月下旬

 夏休みまで後1か月という時に、あたしは転校。

 今、目の前にある、見た目は綺麗だがところどころ落書きがされてある学校が、今日から通う辻蘭ツジラン高校。ここに転校して来たのはちょっとした事で、それなりに理由もある。



 意外と見た目は綺麗なのに……。



 校舎から顔を前に向け、歩いて行く。校舎に入ってみるとますます落書きが酷く、廊下の壁にある、スプレーで書かれた落書きを見て、あたしは思わずため息が出てきそうになる。



 ここ私立なのに、していいのかよ……。



 あちらこちらいろんな場所に、スプレーやペンキで書かれてある落書きが視界に入りつつも、あたしは一人で理事長室を目指して歩く。が、廊下の左右にいる男子達は皆、髪がピンクや緑等、カラフルに染めている。



 まぁ、見慣れてるから別に何とも思わないんだけどね。てか、それが普通だと思えるよ。



 周りにいる男子生徒を見て思っているが、ただ一つ疑問が浮かぶ。



「……」



 廊下にいる男子達はあたしをチラチラ見ては、少人数のグループで耳を貸し合い、何かコソコソ話している。



 凄い気味が悪いんですけど……。



 左右にいる男子達の視線にあたしは、自分の格好を見直す。



 前髪は軽く束ね、ヘアピンを交差させてとめてある。

 黒縁の細いフレームのメガネをかけて……。髪色は生まれつき暗めのオレンジで、制服は自分なりに工夫して着崩しているけど、問題ないはず……。

 じゃあ、なんで……?



 自分の格好を見直してもなお、男子達に見られる事に疑問を抱いていると、後ろから声をかけられた。



「ねぇ、君。襲われたいの?」



 うーん……と頭を悩ませてはいないが、考えている時に声をかけられたため、少し驚いて体がビクッと反応した。



 ビックリしたぁー……。





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