もう選んでしまったんだ

第15話

僕はホームレスタウンを渡り歩いた。

野宿をするためだが、もう一つ――


「裏の人間で稀にホームレスに紛れてる奴らがいる」

昔、父が言っていた。


「厄介な物件はそいつらに限る」


僕の家は曾祖父の代から代議士だった。

父も代議士になった。

祖父と違い、悪いことばかりをしていた。


それよりも、僕がしている事。

 先輩捜しだ。


僕は代議士になるつもりはまったくなかったから、裏の人間は縁遠いと思っていた。

こんなことで、まさか頼ることになるとは思わなかった。


僕は権力や財力を振りかざす父が嫌いだ。


でも、代議士の家に生まれたことを今だけ、悔しいけれど、ほんの少しラッキーに思う。


これで先輩が見つかるかと言えば、それは定かではないけど……。

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