第22話

「なにを…笑っている?」

エイジは下を向いて鼻を摘んだ。

「強がってみた…すまん。あー鼻の奥がつんつんする。自滅したわー」

「馬鹿者…」

ハヤテも口を覆った。

「泣かないでよ?」

「泣くかよ」

エイジは鼻を大きく啜って顔を上げた。

「今はミヤシロ家も漢字に戻ってるはずだ」

近くに置いてあるメモ用紙に『宮白』と書いてモニターに向けた。

「アヤに似合うだろ?」

「そうだな…」

ハヤテは懐かし気に目を細めた。

「満足した?南さんは漢字で戸籍出せばいいよ」

ダイは早く研究に戻りたそう。

「どっちでもいいんだぞ?あとは話し合って決めればいい」

「………わかった。巻き込んですまなかった」

「な~に。兄弟だろ」

「俺は見届け人だからね。久しぶりにエイジも見れて良かった」

エイジもダイもにこにこ笑う。

「じゃ、次の定期検診に」

「おやすみ」

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