もう1人のマスター

第31話

南さんが帰った後、マスターが奥の部屋からやって来た。



眠そうな目をこすり、髪には寝癖がついていて、なんか子供みたいだ。



そのギャップが可愛くて、緊張も吹き飛び、私は気軽な感じに話しかけた。



「おはようございます。南さんが、朝食を準備してくれました。一緒にどうですか?」



「あっ、……僕は部屋で食べますから、弥生さんはそこで、ゆっくりどうぞ」



マスターのテンションは低く、私の誘いはあっさりと断られ、



マスターはこっちを見ること無く、パンがのった皿を持って、部屋に行ってしまった。



昨日はたくさん話してくれたのに、またいつもの、無口で無愛想なマスターに戻ってて、



なんとなく、嫌われてるような気がして、寂しい気持ちになった。

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