迫る影

第2話

私の目の前には、アリが砂糖を運ぼうと必死に働いているのが見える。



もう泰虎にアリを10匹贈呈だなんて頭になくて、完全に思考は自分の過去についてで精一杯。




何のために家を出たのか分からないくらいに、今は憂鬱な気持ちだ。



泰虎を見ると、彼の視線もアリの方にあって悲しそうだ。



こんな話をするんじゃなかったかもしれないな~。



なんて後悔しても遅いんだけど。




どちらも喋らないまま、日がどんどん傾いてきて公園が差している時計の時刻は5時。



そんな中で泰虎はやっとのことで少しだけ口を開けて……、でもまた閉じる。



そんな彼の動作に私は目がいって、笑いそうになる。



……こんな時に不謹慎だろうけど。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る