第71話

―――…有り得ない。




「人の物を勝手に盗らないでください。」



「んで?条件は何だ?」



その余裕の笑みが嫌いなのよ。



絶対に分かっているはずなのに、それをやめない彼に正直腹が立つ。



しかしそれを言葉にできない自分にでも、心底腹が立つ。





「………四谷さんに電話してもいいですか?」



「あん?協だあ?」



「ええ、少し用事が。」



「………」




しばらく考え込んでいた蘭勝さんだったが、それを了承して私に携帯を返してくれた。



……とりあえず、携帯は手元に返っては来た。





「四谷さんの携帯番号を聞いてもよろしいですか?」



「……知らねえのか?ったく、んじゃあ俺の携帯でかけろ。」

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