第61話

「……俺に媚び、売んないでくださいよ。」



「媚び?売ってないよ。」



……分かれよ。



ただ、俺が捻くれてるだけだ。



アンタに俺が嬉しがってるのを悟られたくなくて、そう言ってるだけだって分かってくれよ。



なんて、無理だよな。






「何か?」



「うん、ちょっと今日は協君に用事がね。」



“公浩さんに聞くと、ここだって言ったから”



そう付け加えてから、彼は俺に何か白い封筒を出して来た。



……何も書かれていないそれを俺に差し出すので、首を傾げてしまう。





「俺にですか?」



「ううん、この中身は違う人の。」



は?



じゃあ、何でそんなものを俺に渡すんだ?

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