第16話

「うふん♪ レダ様やりましたねぇ!

キャァあんなに綺麗な将来性抜群のお婿さん候補いませんよッッ♡」



ーーーーーなにいってるんだか


レダはキャーキャー群がる目が♡マークだらけの噂好き美少女美少年給仕達を押しのけると


「客用のティーを持ってくる様に」

ホールの給仕担当全員を仕切る中心人物ミランダに指示出しする


するとコソッと、彼女から耳元で、甘い毒〜たっぷりの、クスッと含みのある声で囁かれる


「えーえーいいですかぁ?!

どんな姑息な汚い手段を取っても、ライバルはブチッブチッと潰しましょう


ふふっっ……うふふふふ……

ベッドメイク担当のメイドに、当施設一番よい客室を急ぎ用意させています


この宿屋から外に絶対に逃がしちゃいけませんよぉ……」


ミランダに逆に謎の渇を入れられた




それにキッチンを通り過ぎる時


普段から脇目も振らず、始終テキパキ忙しく立ち働き、毎度素晴らしい料理や菓子類を作り出すレダ亭を支える名コック〜


シュッとした、笑い顔が魅力的、生きの良い、いなせなルックスがウリのジョージからもモヤーっと最大級に拗らせた気持ちがぶつけられるではないか


「ゥううっ……

マダムレダさんさえ、世界一幸せになるなら俺は……

俺はーーー……


俺は……


ッ……ぅう」



ホラそこ!!

泣くな

メソメソ泣かなくてもイイのっ……っ


違うから


絶対に違うから〜〜〜〜〜!!




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