プロローグ 始まり
第1話
なんでこうなった・・・・。
なんで? なんで? なんで!!・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・。
7年ぶりの故郷。
大好きだったこの土地を離れようと思ったきっかけは、
両親が暴走族同士の喧嘩に巻き込まれて死んだときだ。
ちょうど私が高校3年のとき。
地元大学に行く予定を、この土地に嫌気がさして
急遽東京の大学にしてこの土地から出ていった。
そしてそのまま東京に就職。
社会人になって3年。北村珠江25才。
一人暮らしの真っ暗な部屋に帰ると
少し人淋しさを感じるようになった。
だからなのか、急に高校の友達に電話がしたくなった。
ちょうど冬季休暇もあり、故郷に帰って
その頃に仲の良かったメンツで
集まることになった。
集合は明日。その前に高校の帰りによく行った
お好み焼き屋さんがあった、商店街に行くことにしたんだ。
変わったとは聞いていたが、商店街は全てなくなっていて
大型スーパーになっていたり、
ゲームセンターや飲み屋街になっていた。
その前には、ガラの悪い奴等がたむろっていた。
ここにいたお好み焼き屋のおっちゃんはどうなった?
よくおまけをしてくれた八百屋さんは?コロッケ屋さんは?
両親が死んだとき、身内のように一緒に
泣いてくれた商店街の皆。
なんでこんな風に変わった?
ただ茫然と商店街だった所に立ち尽くしていると
白い高級車が前を通り過ぎた。と同時に、
パーン、と乾いた音が数回鳴り響いた。
白い高級車はガードレールにぶつかり止まった。
私はなぜか呼吸ができなくなり、
呼吸をしようとすると、口の中は鉄の味がした。
色々な人の声が聞こえる。
「キャー!!」
「けっ・・けいさつですか!人が撃たれました。場所は○○商店街
の・・・・」
「やばくね?!即死じゃねーか?」
“・・・私が撃・・た・・れ・・た?・・”
意識がなくなり暗闇となった。
・・・・・・・・・・
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