式場

 何も予定がないと思っていた翌日の日曜日も、高森からの連絡が入った。

 「早速式場の下見をしに行く」、というのだ。

 隆至に挙式の事も話せないまま、また高森の高級車に乗り込む。

 昨日の花束のお礼を言うと、「喜んでもらえて良かった」と、ハスキーボイスが少し笑っていた。

 花言葉の事を聞こうと思ったけど、聞く意味があるのかと頭の中で考えて、言葉は飲み込んだ。


 高級車が最初に来たのは、日本の伝統的な神前式を行える、歴史のある神社。

 国民の誰もが知っているような著名な方も挙式をしたという、由緒ある有名なところだった。

 お義父様が既に連絡を取っていて、見学した時は貸し切り。朱が映えて、私はこの厳かな雰囲気も好きだ。

 そして次に向かったのは割と大きな教会。

 子供の頃から憧れていた純白のウエディングドレスが、とても似合いそうだ。



「綺麗…」



 感想が思わず口から出た。

 ステンドグラスが日の光に反射してとても素敵だった。

 神社も素敵だけど、ここも悪くない。



「沙彩は、どう? 気に入った?」



 今は教会の関係者がいるので、高森の表の顔が出ている。

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