第16話 力が湧き上がって来るんだぜ!
「とりあえず、スキルの検証をしないとな」
お兄ちゃんがそれっぽく言うけど、お前は何にも出来ないじゃん。
「なんか、凄い俺をバカにした目で見てないか?」
おー、だいぶ俺の思ってる事理解出来るようになってきたな。
拍手を送っておこう。
「なんか腹立つなぁ!」
「そんな事より、グラムのスキル確認してしまうぞ」
やーい、エルフのお姉さんに怒られてやんの!
「ポルテ、覚醒してみて」
ふぉぉぉぉぉ! 『黒狼覚醒』!
…
…
…
あれ?
「あ、ごめん! 覚醒承認しますか? ってので思わずイイエってしちゃった」
これって俺の自由に使えないスキルなんだ。
「もう一回お願い!」
なんかテンション下がっちゃったなぁ
『黒狼覚醒』
な、な、な、なんじゃこりゃぁぁぁぁ!
うぉぉぉぉ! テンション爆上がりじゃぁ!
闇が! 闇が! 俺を包む!
力が俺も内側からか湧き上がる!
あまりのエネルギーに俺の身体が隆起する!
「あんまり見た目変わらないわね」
あれ? 凄い身体が膨張した気分だったんだけど……。
あ、本当だ。
あんまり変わって無いや。
「身体は真っ黒になりましたね」
なんせ黒狼だからね!
やばい、溢れるパワー!
でも、もっと暗い所に行きたいかも。
本能が訴えかける。
こんな明るい場所じゃ本気出せないって!
「バフン!」
解除!
「コイツ勝手に解除しやがった」
いちいち細かい事にうるさいよ。
だからモテないんだよ。
知らないけど。
「じゃあ、次白狼の方になってね」
まぁ、一回黒狼になったからね。
同じようなもんだから、次はテンション上がらないかな。
『白狼覚醒』
ウォォォォォォ!
俺は今有頂天に達しているぅぅぅ!
ヒャッハー!
昼間は白だぜー!
今ならなんか出来そう!
技名はカッコいいのが良いな!
ヤクトシュトルム
イマイチ意味わかって無いけど、語感的にカッコいい!
ヤクトシュトルム発動!
スキルじゃ無いから発動しないけど!
ヒャッハー! 立体的にめちゃくちゃ動くぜー!
「なんか分身して無いか?」
「本当ね」
「それよりあんなテンション上げて動き回って大丈夫かしら?」
ヒャッ……あ、あれ?
視界がグニャグニャして来た。
ちか……ら……が……でな……い……。
「どうやら、覚醒はMPを継続的に消費するようだな」
「確かに、MP切れっぽいですね」
「バカ犬はやっぱりバカ犬だな」
くっそー今度モンスターに襲われても、助けてやんねーからな!
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