第12話 エルフと仲良くするんだぜ。
「この子、グラムなんですか!」
いえ、違います豆柴です。
「ああ、間違いない」
いえ、間違ってます。
「確かに、そう考えれない色々辻褄が合うな」
お兄ちゃんは黙ってなさい。
「テイムモンスターなのにその魔獣のステータス確認出来ないのか?」
「……はい」
「そうかしこまらなくて良い、私の魔獣鑑定でも見れなかった。
テイムされているモンスターのステータスが確認できないなんて事はそれだけ格が高いという事だから、その現象自体が魔獣グラムの証拠みたいなものだな」
お前の鑑定レベルが低いだけじゃないの?
「なるほど」
ちょっと!納得しちゃダメだって
「さっきからずっと、ポルテが違うみたいなジェスチャーしてるぞ」
「ん?まるで厄災が人の話理解出来るみたいな言い回しだな」
「あ、はい出来ますよ」
出来ますよ。
「そんなはずは無い、厄災は本能のままに暴れるものなんだから」
「だとしたら、ポルテはグラムじゃ無いですね」
「それはあり得ない、私の鑑定が通用しない相手は厄災くらいしか居ない」
「でも鑑定出来ていないって事は、グラムだって見えたわけじゃ無いですよね?」
「確かにそれはそうだが……よし! こうしよう! 私の村に来なさい、そこで儀式魔法を使って鑑定しよう! それなら詳細が分かるはずだ!」
「何もそこまでしなくても……」
そうだよ、そこまでしなくても良いじゃん。
「はい! わかりました! よろしくお願いします!」
「ちょ、ちょっとお兄ちゃんなんで勝手に決めるのよ」
勝手に決めてるんだよ!
「何言ってるんだ! エルフの村を拠点として使えるんだぞ、願ったり叶ったりじゃねぇか!」
「あ、そっか、よろしくお願いします」
主人がそういうなら、よろしくお願いします。
「そうか、では私の村に行くぞ」
ーエルフの集落ー
「へー本当にエルフって木の上で生活するんだぁ」
「すごーい」
二人ともなんか感動してるが、犬になったせいだろうか、俺は特になんとも思わない。
でかい木にコブのように丸いものがくっついていて、そこが居住空間になってるようだ。
「これがグラムの幼犬か?」
そう言いながら、見た目は若いのに雰囲気だけ年寄りな男が近づいてきた。
「どちら様ですか?」
「ワシは『フォ・シルム』このフォ氏族の長じゃな」
「あ、初めまして! お世話になります!」
ユリカはちゃんと挨拶出来る良い子。
「うむ、ゆっくりしていきなさい。
この村には結界が張っておる、外に出るとエルフと一緒じゃ無いと戻って来れなくなるから、出る時は誰かを付けるから声をかけるようにの」
「はい、ありがとうございます」
戻って来れないのかな?
なんとか出来そうな気がするぞ。
わざわざ試そうとは思わないけど。
「明日からここを拠点に活動するぞ」
「うん!」
「ワン!」
俺が面倒見てやるよ。
【後書き】
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