まずは、この作品を読み終えた時の喜びを伝えさせてください。
本作は「山翡翠学園七不思議シリーズ」の第一篇。つまり、この世界観の物語があと六篇も読めるということです。それが嬉しくてたまりません。そう思わせてくれるほど、この作品は私の好みに深く刺さりました。
厭世家を語る主人公と、お菓子好きの白髪の着物少女。屋上で交わされる二人の軽快なやり取りは心地よく、物語の最後に明かされるある事実には思わず鳥肌が立ちました。
そして何より、少女の存在がとにかく魅力的です。長い時の流れを見つめ続けてきた者だけが持つ空気感と、不思議な愛らしさ。その存在感に、最後まで惹きつけられました。彼女に会えるのなら、私ならどんな高級なお菓子でも喜んで持って行きます(笑)
埋もれてしまうにはあまりにも惜しい、私にとって極上のホラー作品でした。
そして私は、この世界観にもっと浸っていたい。残る六篇も、じっくり楽しませていただこうと思います。