40 ブッ飛ばすために迎撃ロボを作った!
「冗談ではない!」
「♪!」
「PUU!」
お嫁さんたちも憤慨であるッ!
私のために怒ってくれてありがとう!
「私たちのスキルはサーチされてしまったらしいな」
どうやらイソギンチャクの感染体から、報告がクズ男に届いたようなのだ。まさかのメール機能があるのかね?
許しがたい機能である!
そのせいで私の所在地がバレてしまったのだからな。
これは王となった奴の能力も、かなり上がっているとみて間違いはないだろう。
リビディアンの厄介さも相まって、トンズラするのも難しくなってしまったな。
あいつらは人と見た目が大差ないのでね。
おまけにエロ行為で感染していくのだ。
それにポート・アズールは、すでに奴らの監視網の中ということ。
「今は共和国と事を構えるつもりはないとは言っているが……」
派手な戦闘
だがしかし、結局は私を狙ってくるのだろう。
スキル狙いのようだしな。
「イマジンクラフトのなにがそこまで奴を駆り立てるのか、謎であるな」
ミュータント化しているのだから、かなり強引な手法も取っているはずだしな。
姿を変える搦め手ではなく、力で解決するような。
今さらクラフト系スキルを欲しがる理由が分からんのだよ。
「♪──♪♪」
「PU PU PIU」
「ふ、不老!? イマジンクラフトで不老ポーションッ!?!?」
「PUI」
「♪……ヤタ」
やっぱり自覚無しだったと言われた。
そして説明を受けて、私は今更なのだが──はっきりと自覚したのである!
「そういえば私は若返っていたなあ……」
私は"綺麗なお姉さん"という部分のみに執着していたようだぞ?
実はとんでもないスキルだったということか。
不老が可能なら、不死も可能性があるということになるのかもしれんのだし……。
そうであれば、なおさら奴に渡すわけにはいかんではないか。
不老不死などろくなことにならんだろうしな。
研究もやらないほうが良いのだ。
「♪?」
「いや、私たちは神呪島に行っておいたほうが良いかもしれん」
「PIU」
「うむ」
さらださんが言うように、このままポート・アズールにいたなら街に迷惑をかけることになるだろうしな。
感染者が出てくるのも厄介だろう?
エロ行為を全面禁止などにはできないのだから。
そもそも男はエロに関しては、チンポコで物事を考えてしまう生物なのでね。
あらがえん……そう、あらがえんのだッ。
「まあ私たちが神呪島に行ったからと言って、リビディアンの活動がどうなるかは分からんがね」
クズ男である主人公キャラの言うことを真に受けてはいかんだろうしな。
おそらく奴は本能で動くタイプなのだ。
それにリビディアンはリビディアンで、リビドーに従って動くのだ。
あらがえんのだ……男には、な。
綺麗なお姉さんになっておいて正解である。
チンポコポーションも永続化していなかったのは正解だったな!
今の私であれば──えっちなお姉さんにすらもあらがえるのだから。
今思えば……奴からトンズラしたあのときのえっちなお姉さんたちは、リビディアンだったのかもしれんのか?
なにかに感染したしな……。
危なかったということか……。
ともかく私たちというか、私のこれからの行動は、攻めてくるであろう主人公キャラの撃退である。
「付き合ってもらっても良いかね?」
「♪──!」
「PI P!」
「元気なお返事をありがとう!」
私たちは神呪島で迎え撃つことにした。
「まずは迎撃用マグスドール部隊の作成だな」
お嫁さんではないので多機能である必要もないし、外見もそこまで気にしなくても良い。
だがせっかくなので、畑ロボと同系統にしよう。
こももさんとさらださんにはウケが良かったのでね!
2人ほどのパワーではないが、バフとデバフをかけられる迎撃ロボにするか。
接近戦は私たちがやるのだし、砲撃で支援するタイプで良いだろう。
迎撃戦になるのだから兵器は収納することもないな。
カノン砲を2門両腕に装着した形にするか。
「フレキシブルに移動できるよう、頭部のスプリンクラー部分にフック付きロープを仕込んでおくとしようかね」
崖上などにも自在に移動可能になるのだから、そのほうが良い。
「♪♪」
「色か。そうだな……」
「PU PI」
「うむ、2人の好きにしてもらっても構わんよ」
私は迎撃ロボぬり絵をいくつかと、色鉛筆をクラフトして渡しておいた。
こちらはさっそく制作に入る。
貯め込んでいた素材のおかげで不足なしだ。
ざっと見た感じでも──うむ、問題ないな。
バフ型とデバフ型に分けるのではなく、どちらも使えるタイプにした。
バフ系は魔法なのでフレンドリーファイアを気にしなくても良いのが利点だ。
存分に撒き散らしてもらおうではないか。
デバフと着弾の衝撃だけ相手にかかるようにするため、弾は魔法弾にしておこう。
少々コストが上がるが、そのほうが安全なのでね。
「良し、ほぼほぼ完成だ。あとは2人のカラーリングのみ」
「♪♪♪──♪」
「PP PI PIUI」
「任された」
牛さんカラーと迷彩柄であった。
別に牛に擬態するためではないそうだが、遠目から見れば若干可能性はある……か?
だがこれで設計図も完成だな。
順次作成しておこう。
「明日は食料の買い出しと報告だな」
冒険者ギルドには狙われていることを伝えておく。
あと親方とギルにもしばらく出てくることを言っておかねばな。
戻って来るときはTENGIシリーズを手に入れておきたい所存。
そしてその欲望を叶えるために邪魔な、リビディアンたちは鎧袖一触で排除できるように準備するつもりである!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます