第14話
そして昼休み。教室の隅、扉の真横。いつものポジションに二人で居座る。
「
一時間目の前に、雪乃と駄弁っていた片割れの子が、壁にもたれ、苦々しげに教えてくれた。さすがに耳が早い。
「
「ねー。あんなので数々の暴言は無かったことには出来ないし、私たちが従っていたのだって、しかたなくだし?」
そうだ。うちらだって雪乃と同じで被害者だ。全ては狡猾なリーダー、堤風凛の仕業なのだから。当時うちは二番手で、教えてくれた彼女は中の下だった。
うちらの思いは一致している。
「じゃあ、屋上行かないと、ね」
あざとく目配せ。
「ハナからそのつもりだよ」
彼女の目に、強い正義の光が灯る。場所は割れている。どうせここ別棟の、三階の屋上のベンチだろう。奴をこっそり尾けたことがある。あのとき奴は、何をするともなく休み時間いっぱいをただベンチに腰掛けたまま過ごしていた。
自然と口角が上がる。
一緒に、階段へと向かう。一段ずつ、適切なスピードで目的地へ進軍だ。一段目を同時に踏みしめ、上っていく。軽快なリズムを上靴で刻む。
「やっぱ、このままは良くないよね。オハナシしないと」
階段を上がり終えた。三階、屋上だ。
白い暴力 いずの @OnlyNoisy
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