応援コメント

トンネルの先」への応援コメント

  • "トンネルの中は暗い
    所々に光のようなものは感じられるが、
    ほとんど前は見えず、出口らしきものも見えない"

    対比されることで光の意味が推測できるようになっています。私的言語の解体をするなら、ストレス、心的負荷がうかがえます

    "ところで、何故私はこんな所にいるのだろうか
    気がついたらここにいた"

    読者のためのツッコミですね。心象風景であると説明されている

    "妻らしき女性の首元に痣のようなものが出来ているのに私は気づいた"

    不貞の証と言えるでしょう

    "その扉が私の行く手を阻んでいる"

    私はひとつのものに三重四重の意味があるものが好きなので、かなりぐっと来ています

    "包丁で切る音が家に響き渡る"

    包丁で切る音ですね









    全体的に分かりやすさを追求したようですね。文学などで有用な論理構造を用いることなく、直感的に意味するものが理解できる。主軸となる物語の動きもそうでしょう。しかし、似たテーマの短編を、拙作のガイドラインのためとして作ったことがあるのでどうしても比べてしまいます。

    とはいえ、ひとつのものにいくつもの意味が持たされているのは、癖に刺さるのでとても気に入りました。
    反復する音は、暗さと静けさ、孤独と心的負荷による閉塞を感じられ、足音、まな板の音とも重なり合い、非常に良いものでした。すべてがそうであるなら私にとってそれが良かったのですが、重要でない部分は直線的であり、一般的な読者へ、緩急と情報の取捨選択という点から優れているのでしょう。
    これを、人物の動きにも適応するとより私好みでした。

    "そう思うと、少しほっとした気持ちになった"
    固い口元が少しやわらいだ

    "少し気まずくなりながら"
    顔をしかめ、首を傾げながら

    など。

    私は全てのものに意味を与えるかつ多重的であるという方法を採っているので短編だとより、その面を求めてしまいます。

    しかし、広く読まれるにはこれが最適なのでしょう。

    提案なのですが、受け手への相互作用的な作品作りはいかがでしょう。読む前と、読む後で、変化や学びがあるものです。扱う物語としての主軸が、ただ娯楽的に消費されるには惜しい、と感じるところです

    作者からの返信

    返信が遅くなってしまい申し訳ありません。
    私は読者との間でハーバーマス的世界観を構築しようとはしていないのですが、受け手への理解に対しても意識を向けようと思います。
    批評のほどありがとうございました。参考になります。
    これからも人を塊にしたものを書こうと思います

    編集済