第6話 理改変の方法

「流石に神の力をもっても過ぎた事を変える事など出来はしない」

「では、どうやって?」



「神でなくとも己の望みは人の身であってもわかるであろう」

「…それは当たり前の事では?」

「少し前の事、儂達はこの地に降臨した」

「…」

「そして儂はどうせならこの地の支配者を望んだ。その為にただ降臨するだけではなく支配者となるべく画策する道を選び直したのだ」

「???」


「降臨前の儂は、降臨後に己がそう望むかも知れぬと予想したのだ。つまり最初の降臨の道とは代わり、支配者になるべく行動した今の儂達は、最初の儂達とは異るものだ。」


「よくわかりませんが、今の私は私と変わらなく感じるのですが…」

「世界は無限にあり、ただの降臨を果たす儂、支配者となる儂分岐は無数にあり儂も無数にいる。無論その世界も無数なのだ。支配者を望むであろう未来の儂の為に過去の儂はこの地の権力者と繋がり三年ほど前の儂の分岐を選び直したのだ」

「…でもその頃は確か我々は、まだワーデンの手の者達から逃げ回っていただけの記憶が」


「儂だけが道を選び直しただけなのだから、そう記憶していたとお主はそう感じてしまうのだ」

「新たなる世界、新たなる理。つまり今に至ると言う訳だ」


「…理解出来ません。ただ理不尽だなとは理解しました」

「まあ、それが神と呼ばれるものだからな」

 イブルとスネイクの会話は続く。




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