眠り姫探偵
こたつ猫🐱
第1話 荷物持ち
「ここが、探偵事務所の眠り姫か」
声の持ち主、
ここで、就職できなかったらどうしよう。
そう、晴夜は、ここに来るまで十社ほど、面接に落ちてるのだ。
緊張しながら、二階にある探偵事務所に行く。
扉を前にして、晴夜は緊張する。
また、落ちたら次は無いかも知れない、晴夜、ファイトだ、行くぞ。
と、自らを鼓舞し
扉を開けると、目の前に居たのは、机で座りながら仕事をしている、綺麗な女の人だった。
「誰、私の事務所に入ってきたのは」
俺が、立ちすくんでいると女性が顔を上げ
る。
女性が、顔をあげると長い腰まで届きそうな銀髪が揺れる。
ビー玉のような透き通った赤い目が、俺のことを、直視する。
「おい、何か言え」
「あっ‥‥、すみません。ここで、助手を募集してたのを見まして、面接に来ました」
「ああ、合格」
「は?、、、、、、」
「だから、合格、今日から宜しく」
「は、、い?」
「ここの、下に今日からすんで」
そうして、俺は今日から助手になった。
「あっ、住むってどういうことですか!!!」
「下に私が持ってる家があるから。24時間駆けつけてほしいから。
家具とか持ってくる?」
「いえ、もう実家を追い出されたんで」
「そうなの」
「あの、だから、合格の理由など」
いきなり、合格と言われた理由が知りたかった。
どの会社も、不合格だったから。
「荷物持ちにちょうど良さそうかと思ったから。」
「荷物持ち」
「えぇ、重いものとか持つのに使えるでしょ」
「はぁぁ! ど、ど、どどど、どう言うことでしょうか。 でも、助手を募集していると、このチラシにも」
俺が戸惑い、チラシを出してわめいていると、女性が近づいてきて、
『助手募集中!』と書いている所の右端を指す。
「ほら、ここにも書いてあるわよ、
業務内容 主に荷物持ちって」
右端に、目を凝らしても気づかないほど小さく書かれていたのだ。
ウソだろ。
僕は、悲しみで膝から崩れ落ちる。
女性が無表情のまま、冷たく告げる。
「明日から、宜しく」
「は、はい」
余りの衝撃に放心していると、手の中に
合鍵を持たされる。
俺はそのまま放心状態で事務所を出て、下の家に帰って行った。
そのままベットにもたれ掛かり、俺は気絶するかのように眠りについたのだった。
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