第16話 惑星、ヘルシャフト

 2日後、準備を済ませた僕たちは、初めて来る惑星、ヘルシャフトに到着していた。幸い、クリロン号が場所を知っていたので、ウルトラハイパードライブですぐに着けたのだった。そして、惑星を俯瞰するように離れた場所からキリアキアの基地を探っていると、戦闘艦と思しき偽装艦が宇宙港から5kmほど離れた建物に入って行っているのを見つけ、6門の中性子砲の照準をそこに合わせながらスキャンをかけると、案の定、『キリアキア ヘルシャフト基地』と出たので、精密に解析し、中性子砲をすべて同時に撃ったのだった。すると、シールドを展開してきたが、シールドごと破壊して基地を吹き飛ばしたのだった。

 ヘルシャフトの宇宙港へ着くと、なにやら不穏な空気を感じ取ったので、すぐに念のための準備を始めた。つまり、みんなに船から出ないようにいい、シールドを展開しておいた上で外に出、レーザーガンを構えて宇宙港内を探索し始めた。すると、同じくレーザーライフルを構えた人物がいたので、光学迷彩を展開して、気配を極限まで薄くした状態で後ろをつけると、あろうことか、レーザーライフルを持ってすらいない一般人に銃口を向けて撃とうとしたので、手首を撃つと、

「グワッ!!だっ、誰だ!!」

と言われたので、光学迷彩を解除すると、

「アイロース、か?」

「そうだ。キリアキア、だな。やけになったか?」

というと、目を見開いたので、そのまま眉間にレーザーライフルを撃った。

 事が終わって周りを見回すと、皆が口をぽかんと開けてこちらを見ていたので、

「どうかしましたか、皆さん。依頼を受けてやってきました。アイロースです。依頼主のアイクさんはいらっしゃいますか?」

と訊くと、

「あ、私が依頼主のアイクです。」

と、先ほど銃口を向けられていた人が手を上げてやってきたので、

「さっきは危なかったですね。狙われていましたよ。」

と言うと、

「助けていただきありがとうございました。感謝してもしきれないですね。それにしても強いですね。」

「いえ、どうと言うことはありませんよ。」

と答え、続けて

「じゃぁ、いきましょうか。」

と言って、それぞれの船に乗って出発し、ハイパードライブでエルステスへと向かったのだった。

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