side先輩
拝啓お父さん、お母さん。私は昨日、処女を卒業しました。それも飲み会で出会った男の子とそのままの勢いでしちゃいました。もちろん、後悔はなかったし、とってもいい人だったから体を許したって言うのもあるんだけど。
私が目を覚ました時には正人くんはいなくなってしまっていた。しかし、私の横はまだ暖かったからさっきまでいたんだろう。
「あー、やっぱりこんな年増女と一緒にラブホから出ていくところなんて見られたくないよね……」
そんなことを独り言でつぶやくだけで少しだけ悲しい気持ちになった。でもいいの。昨日は楽しませて貰ったし、あの人に好きって言ってもらったのだから。
そして、ファーストキスも捧げてしまった。小さい頃から私は白馬の王子様が迎えに来てくれるなんて思ってる少女だったから、この歳になるまで何もしてこなかったけど、こんな風になるとは。
「それにしても正人くんは私の初恋の人に似てたなぁ……」
あれがもし啓人くんだったら、私の初恋は無事実り、初恋の人で処女を捨てるという夢が叶ったんだけどなぁ。
そう。私は職場の後輩に恋しているのだ。職場恋愛は禁止だって?そんなの仕方ないじゃないか。好きになってしまったものは仕方がないのだ。
でも彼は職場で1番と言ってもいいくらいモテている。私がどうこうできるような人じゃない。育成という建前をつけて交流を測ってみたりするけど、先程まで処女だった私には何もすることは出来なかった。
もう一度会いたいなぁ……正人くんに。彼なら私のこんな情けない恋愛事情も笑い流してくれるのだろうか。
そんなことを考えながらふと、時計を眺めた。
「ヤバいっ!遅刻するっ!?」
まだバスローブだった私は超高速で着替えて、この部屋を出ようとした。忘れ物がないか確認しようと思ったとき、ふと手紙が目に入る。
『先に失礼致します。こちら、私の連絡先です。またお会いしたいです。良ければ連絡ください』
そんなことが書かれていた。私は当選した宝くじを握りしめるかのようにこの手紙を掲げてからこの部屋を出た。
「今日の仕事が終わったら彼氏に連絡しよう」
そんなことを呟きながら仕事に向かうのだった。私の足取りは軽かった。
鬼上司が合コンにいたので他人のふりをしていたら気づいたらワンナイトしていた件 伊良 @hirototo
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