短歌

磐長怜(いわなが れい)

 

上弦の 月は白々 光れども

我が心根は よも満つるまじ


誰のもの でもない僕と 君だから

同じ方向 見ていりゃ上等


一つずつ 別れを告げて いくように

機能減衰 老いの緞帳


見かけては 首を振り振り 画面閉じ

思うようには ならぬ推し活


帰り道 月がきれいと いう相手

なければ別れ ない気軽さで


君のこと なんとも思ってないふりで

花火をみては 思い出してる


月見ても 画面を見ても 君恋し

偶像崇拝にもほどがある

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短歌 磐長怜(いわなが れい) @syouhenya

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