馬鹿

僕は、彼らみたいに何かに没頭することはあっただろうか、主観に深く潜ることが出来ただろうか。僕は、彼らみたいに天才でも秀才でもない。こんな抽象的な言葉でしか彼らを評価できないなんてやはり僕は馬鹿だ。美しさはわかるのにつかもうとせずににいつも見上げる。それが眩しすぎれば僕は下を向いた。どうやら、転がっている石を蹴るのが僕にはお似合いらしい。死にたい、という言葉をろくに理解もせず使った。汚してしまった死は、僕をただの肉にする。いつも気色の悪い選択肢を並べて満足する。

皮膚が痒い。僕の気持ちの悪い表面は爛れて腐って虫の住処になればいい。そしたらなんだか気持ちがいい。

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