第1話の掴みが最高に気持ちいい。
摩天楼の間を蜘蛛の巣のように張り巡らされた超高速ハイウェイ「ループ」という舞台設定だけで、もうワクワクする。そこに巡回警備員のマーカスが発する「アブラムシみてぇ」という一言で、一気にこのコンビのテンションと距離感が伝わってくる。
防具が瞬時に変形して路面吸着バイク「バイラ」になるというシステムも発想が良く、ファンデルワース力という科学的根拠を一言添えることでSFとしての説得力も持たせている。説明が読み飛ばされない密度で書かれているのも巧い。
「強制排除はだめよ」「給与天引き額が跳ね上がるわよ」という上司の無線が一番笑えた。体を張るスカッとした追跡劇の中に、等身大の生活感が混じる——このバランスがこの作品の持ち味だと直感した。続きが楽しみ。