みにくい白鳥の子 秋犬作
こちらからお読みいただけます
https://kakuyomu.jp/works/16818093079909855855
・重たそうだなぁと思いながら読みました。実際家庭の描写がかなり細かくリアルで、主人公や姉の気持ちを思うと行き場のない鬱々とした気持ちが溜まっていきました。しかし、読後は意外にも爽やかで、陰を残しつつも明るい結末になったのが印象的でした。ひたすらに暗くしていくことも可能だったとは思いますが、個人的にはこのようなカタルシスがある作品が好きです。
・地の文が多めの作品でしたが、登場人物の感情描写が丁寧で物語に没入できました。特に後半の姉に対する気持ちが変わっていくシーンは主人公の葛藤が見えて好きです。あと、姉の描写だけで主人公が抱く憧れや愛情の念が伝わってくるのは羨ましい文章能力だなと思います。
・キャッチコピーが素晴らしいですね。インパクトがありながら小説の内容を反映していて読んでみたいという気持ちになれました。チキンっていうのが良いですよね。絶対に不健康で、だけど絶対に幸せになれる食べ物。普通の人の身近にあり、姉にとっては憧れでしかなかった食べ物。それを白鳥と称される姉が食べるというのが決意と反抗心を表していて最高です。
・この小説のような家庭環境は現実にもあり、色々と考えさせられました。自分は主人公の母親の男女逆バージョンの家庭を知っていますが、重荷を載せられる方も雑に扱われる方も辛いですよね。最近だとSNSを中心に男の子の親を見下したり、子の性別を理由に毛嫌いしているような内容の投稿が目立つので、主人公のような思いをしている人も読者の中にいるのかなと思いました。本作はそういった方々の希望になり得ると思います。
・改善点というわけではありませんが、後半になって主人公が「男なんだから女を守らなければならない」と繰り返し自分に言い聞かせていた描写に少し疑問が残りました。自分を抑圧しているように感じたので不穏な展開になるのかなと予想していたのですが、特にラストと結びついてなかったような気がします。続編もあるようなのでそこで回収されるのでしょうか。
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