どんな商品かは控える。インスタグラムに出てくる広告はだいたい詐欺。これは間違いない。

　2年前に美容用品で一回かぎり2980円の謳い文句なのに、定期しばりで毎月送られてきて解約しようとすると解約金三万円かかるなんていう詐欺に遭ったことがあった。

　その時、消費者相談センターに相談した。あちらも対抗してきたが、支払わずに済んだ。あの時はまだ出始めで、まだ問題視されてない感があった。しかし今やこの定期しばり詐欺は有名でポピュラーなものになっている。市の広報に注意喚起が出ていたもんね。

　詐欺が詐欺と認識されるには幾多の被害者の犠牲があってからなのだ。詐欺師はいつも詐欺師の顔をしないで私達の前に現れることを忘れてはならない。

　僕は、その時に、インスタグラムなどインターネットに出てくる広告は詐欺だと学習したはずだったのだ！

　それだのに、またもや、久しぶりにインスタグラム広告で詐欺にかかってしまう。

　ぼかして書くが「初回無料・ワンクリックで」みたいな広告。

　最終的にそんなプランに入った覚えないのに、38500円を解約しない限り、毎月、定額請求されるなんていう、とんでもない詐欺にあってしまう。

　私が様々な情報を入力をするあいだに、一度たりとも料金の説明はなく、そんなプランを選んだ記憶がなかった。明らかな詐欺だ。

　警察署に届け、消費者センターに届け、相手方にメールなど問い合わせした。パニクって仕事どころで無かった。

　ただ、最終的に私は一切、金額を請求されなかった。勝利だ。

　騙される僕は軽率ではある。

　しかしはめるための手段が巧妙だ。

　私は思う。

　モラルのない広告を野放しにしている社会はなんだ？当たりまえに、人を騙すための噓のような広告は書いてはいけないはずだ。

　僕は子供の頃、大人や、人間への強い信頼があった。大人は、人間は、まさか、そんな悪いことをするわけがないと。

　しかし大人になり、わかってしまう。

　人間は儲けるためなら、法律の網をくぐるし、それが人の道に背くようなモラルに反しても、儲けるためになら人を平気で騙すということなのである。政治家が良い例かもね。

　人間ってなんだ？

　モラルはないのか？

　自分たちさえよければ良いのか？

　そんな価値観がこの資本主義社会には、渦巻いている。

　★　★　★　★

　今特殊詐欺が横行する社会。特殊詐欺とは、主にオレオレ詐欺の類いをさすようだが、未だ被害者はへらないらしい。

　最近小説のためヤクザの本をよんでいたのだが、オレオレ詐欺には、受け子、かけ子など役割分担が数多くある。

　そのかけ子には、純朴そうな女子大生みたいな風貌の女性が重宝がられて、闇バイトに集められるとか。ターゲットを安心させ騙しやすいからだ。普通の顔をした学生が、犯罪を、罪悪感なくやる社会。彼らは、分業制で、罪を分散しているが故にそれぞれの罪悪感が希薄なのだという。

　今回の俺のネット詐欺にも共通しているのは、人を騙す時にインターネットを介していて対面していないため、罪悪感が薄くなるということだ。

　目の前に人が居て表情が見えていたら罪悪感が人間なら必ず起こる。インターネット犯罪やインターネット詐欺はバーチャルで実感がない。人の痛みも息遣いも涙も怒りも伝わらないのである。

　何の説明もしてないのに、突如38500円を請求できる神経はそこからきている。

　日本社会は、本当に狂った方向に向かっている。自分の利益のために人を犠牲にし、苦しめても平気な商売をする人間がふえている。

　コンプライアンスの社会？笑わせるよ。非常に腹立たしい。