第24話 ルイス師匠の魔法講座始まりました!
そんなこんなで、いろいろとまたやることが増えました。
みなさん全員集合してくれた後日、サンクレルの街の商業ギルドへ店舗の申請をしに行った。一応、イリーナさんとルイスさんが付き添ってくれた。
イリーナさんはわかるけど、ルイスさんはヒマなのか? そんな気持ちが顔に出ていたらしく、ルイスさんが、今はヒマだとのこと。
忙しい時は一月ぐらいはダンジョンに潜るらしい。(……まあ、サンクレルの街に詳しくないわたしに、一人でお店を出させるのは不安があったんだろう)
ハンザ工務店さんに卸した作業用ツールバッグとか『ウサギの足跡亭』の女将さんに卸した枕カバーとか、あと一応エプロンと作業用のつなぎ。これを見本として商業ギルドに持って行って、こういうの作ってお店やりますっていったら、担当者の人が目をキラキラさせていた。
あの森のお家で商売始めるのは立地的に微妙って判定出していた商業ギルドですが、こういった普通の商品とは違う付加価値がついた商品はどこで出店しても別なんだって。
わたしの作る服とかバッグは、付与スキルが多数ついてるので一つ一つの単価が高いのよ。
あと、大きなお店に卸してもいいみたい。
いろいろ相談した結果、あの森のお家で付与スキルついた衣料品をオーダーメイドで作り、そこで販売。大きな衣料品店一社と契約して、そこからもオーダーが入れば作製していくっていう形になりました。その場合は衣料品店さんがあの森のお家にきてくれる感じになった。
これで冒険者ギルドからの管理料の他に収入のアテができたので一安心だ。
これでママ犬ちゃんと、べビ犬ちゃん達を安心して養える!
そう、あの日『蒼狼の風』のみなさんが救ったあのもふもふわんわんの親子はうちにいついてしまったのである。
傷が回復したら、森に帰るかと思ったんだけど、ママ犬ちゃんはうちにいるんだよね。
犬型獣人のダグラスさんのお見立てでは、ママ犬ちゃんは、多分フェンリルと何かのミックスらしくて、そのせいか、群れから追放されていたっぽいんだ。
そこでまたヘルハウンドが、なんかフェンリルもどきがテリトリーに入ってきやがった、追い出すぜ、うおお! な感じでおなかに赤ちゃんがいたママ犬ちゃんを襲撃していたんだとか。
ママ犬ちゃん不憫……うちにいていいよ、べビちゃん達が大きくなるまで安心してここにいなさい。わたしがお洋服とかバッグとかいろいろ作って、なんとかしてあげるよ!
とか思っていたんだけど、ママ犬ちゃんは義理堅かった。
たまにべビ犬ちゃんをわたしに預けて、狩りに行ってくる。
鹿とか猪とか、どうやって狩るのかわからないけど、鳥なんかも仕留めてきて、わたしに渡すのよ。
中にはやっぱりアルミラージとかね! 小型モンスターも狩ってきちゃう!
そんなん渡されても、解体とかできないよ~! お肉って熟成させないとダメでしょ~?
とりあえずママ犬ちゃん狩用のアイテムバッグを作って、その中に収納してる。
イリーナさんがたまに様子を見に来てくれた時にママ犬ちゃん狩用の巾着リュックを渡して、冒険者ギルドに解体してもらって、お肉が! サンクレルの街にわざわざ出かけなくても入手できるようになりましたよ! サンクレルで購入するとお高いお肉の現物及び現金での収入が得られるようなるなんて! わたし、ママ犬ちゃんに養われてるかも?
あと、先日決まったわたしの魔法授業なんですが、ルイスさんは週に二回の割合で、魔法講義してくれている。
体内での魔力感知、魔力循環という初歩の初歩から、この大陸での一般的な魔法レベルについて講義してくれた。
魔力を感じるようになると、魔法の発動についても、わりとコントロールできるようになってきた。
他にも、自分でかけた神聖魔法がどのぐらいのレベルなのか。どんな効果を発揮してるのかがわかるのは嬉しい。付与した商品の標準的な流通価格とか(これが助かる~)回復魔法についてのレベル、回復だけで通常どれだけの料金を相手に請求できるか――そんなことも、教えてもらい、最近は師匠と呼ばせてもらってる。
んだけど……。
「師匠呼びは……ちょっと」
「ダメですかね?」
「アリスさんは個人の加護の方が強力だから、魔法を教えてる感じがしないんだよね。むしろ僕が神の加護とか未知の領域に携わってるから、研究させてもらってる感が強いんだよ」
え~でもスキルとの付き合い方とかすっごい勉強になるし、なんといっても、ピコンピコンのパラメーター表示が抑えられてるのよ!
これも本当に助かる~。疲れないもん。
ルイスさんは状態異常レジストができるし、イリーナさんも実はできる。冒険者ギルド受付嬢って何気にいろいろ魔法やスキルや、あとそういうアイテムとか持ってるのよ。
イリーナさんの眼鏡なんかがいい例。あれは状態異常レジストや、鑑定なんかもできるんだ。
「しかし、そろそろクランからメルクーア大迷宮にアタックするように通達がきたんだよね、授業はその間お休みになります。三日後が最後の講義になるかな」
「なるほど……」
「ちょっと参考になるような本を持ってくるから、僕がいない間、それを読んでいろいろ理解を深めてください」
「わかりました! 師匠!」
「だから師匠呼びはちょっと」
「だって、なんか師匠呼びしたいんです! 魔法使いの弟子の気分になるじゃないですか」
「気分……」
わたしがそう言うと、ルイスさんは苦笑する。
「さてさて、そんな師匠に感謝のお昼ご飯、出来上がりました! こちらです!」
本日のメニューは鮭の味噌ホイル焼き、ごはんと、ほうれん草のお浸し、芋煮に、けんちん汁です! 香の物の代わりにピクルス添えてます!
食材はサンクレルの輸入食料品を取り扱うエリアで購入したんだよ。
「イーストアイランドに行ったことはないって話だけど、異世界の記憶があるから再現できるの、いいよね」
「材料がそろうこのサンクレルだからできるんですよ。前の大陸では無理でした」
「お嬢様だからね」
「張りぼてでしたけどね! 神よ、今日の糧に感謝します。いただきます!」
「いただきます」
ルイス師匠は美味しそうに、和食を食べてくれた。
三日後に師匠の第一期の講座終了か……こっちも三日後に合わせて、頑張らないとな。
ルイス師匠のダンジョンアタック前に渡したいものがあるのですよ。
あと一つで、パーティーの人数分出来上がるんだ。
何を作ってるのかといいますと~。
ぱぱーん。
時空神の贖罪を受けし元聖女が作ったシェラフ
ダンジョンアタックで使用する際に以下の効果が得られる。
体力回復☆☆☆
魔力回復☆☆☆
精神安定リラックス効果☆☆☆
危険察知☆☆☆
短時間の睡眠で回復効果が表れる。目覚めもすっきり!
どうよ。
今これをちくちく作製してるのです!
やっぱりさ~授業料がお昼ご飯でチャラってわけにはいかないでしょ。
お金は受け取ってもらえなさそうだからね、現物支給でどうかなと。
材料、布はサンクレルの街で購入したんだけど、前世のようにナイロン系の布がやっぱりなくて、お針子バイトしてた先の店長に聞いて、ダンジョンの地べたに置いても、手でパンパン払うと汚れが落ちそうな布を紹介してもらって、中の綿は、ここのお家の残置物の羽毛布団を処分する時に、せっせと羽毛だけとりわけていたので、それと綿と混ぜつつ、クッション性をあげてみたのでした。
ファスナーがないから、大きなボタンと紐で〆る形にしました。
付与もついてるし、
これなら、授業料としてお渡ししても、大丈夫なはず!
ルイス師匠のパーティー『シー・ファング』は4人だから、4点ご用意したよ。
3日後、師匠から自習用に魔法書と、サンクレル近くの生態系のレポート(すごーい! これ助かる~薬草採取、わたしでもできそうだし、栽培可能なんじゃない?)を渡されたので、わたしもミニミニ巾着袋を渡した。
このミニミニ巾着袋の中にシェラフがあるんだ~ダンジョンなんて身軽で潜らないとだし、シェラフを4点バーンと渡してもね……。
師匠のことだからアイテムバッグぐらいは持ってるかもしれないけど、これはこれで何かに役立つかもしれないし。
師匠はミニミニ巾着袋の中身を取り出しシェラフだとわかると、驚いていた。
「え……ヤバイ、何この付与盛りだくさんのシェラフ」
「授業料のかわりなので、使ってください!」
「いやいやいや、これ、ヤバイよ、え、嬉しいけど、怖いよ! 市場に出したらいくらすると思ってるの⁉」
そんなに凄いのかな? でも授業料分にはなると思うんだ!
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