旗取り人狼ゲーム3
「それじゃあ僕らだけになったことだし、とりあえず親睦を深めるために自己紹介でもしないか?」
俺等がある程度近くによるとそんな提案を堅物そうな男がしはじめた。
俺、自己紹介昔から大分苦手なんだよな……でもなぁ自己紹介すらできないってバレたらどうなる。
ずっと高校生活でいじられ続けるぞ……ならここはボロを出さないように慎重にやろう。
こうして俺の高校生活を守る地獄の自己紹介を始まったのだ。
「とりあえず僕から行かせてもらおう」
そう言ったのはさっきの堅物そうな男だった、立ち上がり俺等の前に立つ。
「僕の名前は
「役職は
なるほど嘘がわかる能力か、だから最初のとき俺が嘘をついてないって分かったから、急に雰囲気がほんわかしたんだな。
それにしてもこうやって、最初から自己紹介する流れを作ってくれるのはありがて〜〜
「じゃあ次は金髪の君よろしく頼む」
そう言って指を刺された男は、俺の前にいる金髪の男子だった。
見た目はピアスやらタトゥーやらで厳つすぎてちょっと怖い、俗に言うヤンキーに近い存在だと思う。
すると”ダンッ”という大きな音をたてて、俺の前にいるヤンキー(仮)が立ち上がった。
「俺の名前は
指をビシッと自分の胸に向けて何故か上を向いている。
「役職は
今の口調からして間違いない!!こいつは絶対ヤンキーだ。
うわぁ本物始めてみたかも、なにせ今の社会はルールが厳しいからな〜〜
「それじゃあ次は丸メガネの君、よろしく」
次に呼ばれたのは俺の右前にいる男だった。
ビクビクしていて、さっきの金髪に睨まれたら気絶してしまいそうなくらい気が弱そうだ。
少し親近感が湧いてくるな……
するとビクビクしている男はその場でゆっくりと立ち上がり、自己紹介を始めた。
「ぼ、僕、の名前は
「や、役職、は霊媒師です。よ、よろ、しくおねがします」
さっきから思ってたけど随分萎縮したやつだな、ていうか何だ
俺もそんなかっこいい能力なら良かったな……
「それじゃあ次、そこのフードを被った君よろしく頼む」
次はどんなやつだ?春川みたいに優しそうなやつがいいな。
俺が送った目線の先にはフードを被った男がいた。
そいつはゆっくりと立ち上がる。
「じゃあ次僕だね、僕の名前は
「
「役職は
こいつ俺と同じ役職なんだ、まぁかぶるのは普通の人狼でもあるし特に問題はないか……?
ていうか
このままだと俺の能力だけ、しょぼいって浮いちゃうよ〜〜
「それじゃあ次はそこの君よろしく」
次は俺か緊張するな……、なんでこういうときって妙に緊張しちゃうんだろうな?
そんな事を考えながら俺は、みんなの前に行き自己紹介を始める。
「えーと俺の名前は
「えっとその役職は市民だ、よろしく」
ふーーなんとか平常心で行けた、途中陰キャでニートのコミュニケーション能力0点のボロが出そうになった……
やっぱ引きこもりには、きついぜ。
心のなかで安堵のため息を吐きながら次の展開を待つ。
すると眼鏡で堅物の男あらため、宗田がメモ帳を勢いよく”バンッ”閉じ俺達の目線を宗田に向けさせる。
「みんな一通り自己紹介は終わったな、それでは次に作戦を話したいと思う」
「えーまずこの試験は計3ゲーム行われるのは分かっているな?そして今日がその1ゲーム目で制限時間は、
21時までの計6時間だ」
「まずゲーム内での勝利条件は、まず1つ目相手の旗をすべて奪うこと」
「2つ目制限時間が終わっていたとき相手より多くの旗を占有していること」
「この2つだ、だがこれはおそらく相手も同じだと考える」
「なので無策で突っ込むわけにもいかない、ということで作戦をさっき考えたのでみんなに伝えようと思う」
そうしてホワイトボードをどこからか持ってきたかと思うと、磁石を使いわかりやすく説明してくれる。
ホワイトボードには建物や何やらが描かれている。
「まず僕達班長が考えた作戦だが、大雑把に言うと僕ら以外のチームが囮となり空いたところを僕達が突っ切って旗を取るという作戦だ」
「そのために僕らの班には市民が2人入っている」
役職が被ってる理由がよくわからなかったけど、なるほどねそういう理由か。
まあ今この状況ではそれが最善の策だろうな。
自分の陣営でさえ知らない人ばっかなんだから、無理にコミュニケーション取ろうとして失敗するより、そっちのほうが勝率は跳ね上がると思う。
「他の班長とは僕が連絡を取り、他の班が危なくなったら僕らが助けに行くという算段だ」
「何か質問があったら言ってくれ」
「この作戦は穴があまりないし僕は特にないかな」
フードを被った男あらため、五色零がそういうと言うと俺を入れた他の3人も頷く。
「了解した、それじゃあそろそろ時間だ配置につくとしよう」
「ああ、あとこのイヤホンで連絡を取るからつけといてくれ」
すると宗田は「そこにおいてあったんだ」と言いながら、黒いイヤホンを差し出してきた。
俺等が耳にイヤホンをつけたあと、宗田に言われるがままに配置場所について行った。
俺等の旗の配置はマップで言う真ん中寄りの右上にあるアイスの工場、さっきまで俺等がいた一番右側の廃工場、そして右下の自動車工場の計3つ。
ダミーとして3つの工場の間にロボット工場とお菓子の工場の計2つがある。
そして俺達は地図で言う真ん中にきた、ここらへんは住宅街に近い存在で、待機したり隠れたりするのには最適だと思う。
「いいかい僕達は最初は待機だ、むやみに敵を見つけたとしても突っ込んでいくんじゃないぞ」
宗田が改めて作戦を伝える。
すると宗田が自分の腕にある腕時計を見てこう言ってきた。
「おっとろそろ時間だ、それじゃあなにか質問があるときはこのイヤホンで教えてくれ。」
宗田が自分のイヤホンを指さしながら言ってきた。
その後俺等は同じ家の中に静かに潜んだあと、人狼ゲームの始まりのカウントダウンが機械音でされる。
「それじゃあ時間にもなったことだし受験生の皆さんご一緒に!!3・2・1……game start!!」
カウントダウンをしてるのはさっきの自由すぎる試験管の声だろう。
「それじゃあ合格目指してやるか!!」
〜10分後〜
「は〜〜ゲームが開始されたけど暇だな〜〜」
ゲームが開始されて10分くらいたっただろうか、俺はずっと潜んでいるのがつまらなすぎて寝っ転がっている頃だった。
「暇すぎるな……もうこれほんとに試験か?」
まじで暇だ……もう雲とか眺めている方が楽だな……
俺が雲を眺めているときだった、潜んでいる家の窓の前を何かが突き抜けていくのが見えた。
開いた口が塞がらなかった、だってしょうがないだろ……
「今の……見間違いじゃなければ……」
それはまるで、このゲームのタイトルにもなっている獣のような姿。
黒い毛皮に、大きく隆起した体、赤い目に加えてあの大きな牙、そうまるで
――まるで人狼のような見た目をした生物が、目の前を通り過ぎていったのだ。
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