第29話アレクの両親と妹

僕たちはアレクの両親の止まっている宿の部屋までやってきた

「この中にアレクの両親が」

「おそらくここにいるはずだよ、僕の両親はいろいろな国に行っているから僕はあまり話したことがないけど、優しい人たちなんだ」

アレクはそう話しながらドアを3回ノックすると部屋の中から「どうぞ」と声が帰ってきた

「それじゃ入ろうか」

「うんそうだね」

ドアを開けるとそこには机に向かって書類などにサインをしている男性がいてその隣にはとても綺麗な赤い髪色をしている女性が座っていた


「父上、母上お久しぶりです」

「おぉ、アレクじゃないか久しぶりだなぁ元気にしてたか」

「はい、父上」

「元気そうで良かったですわ、それでその隣の人は?」

なんとなく僕に順番が回ってきたから自己紹介と軽く挨拶でもしておくか、貴族のあいさつなんて全然分からないけど

「僕は、べラ・トレックです」

「トレックとは学校の寮で知り合って仲良くしているんだよ」

「そうだったのか、これからもアレクのことを頼むよ、私の名はジャックス・スカーレットだ」

「わたくしの名前はアンナ・スカーレットですわ、これからよろしくね」

「ご丁寧にありがとうございます、先ほども自己紹介をしましたがベラ・トレックですお見知りおきを」


そんなこんなでみんなとも自己紹介を無事に終わった、それにしてもアレクの両親が優しくて助かった怖かったらどうしようかと思ったな、そうそうこんなことをしている場合じゃなかった奴隷会場のことを聞かないと、なんて思っているとアレクが先に話し始めた


「そこで父上少しお願いがあるのですが」

「アレクがお願いか珍しいなどうした?」

アレクはアリス達やほかの奴隷達のこと、僕たちがそこのボスにつかまっていたこと、奴隷会場がどこにあるのかを何も包み隠さず話した、するとジャックスは


「なるほどそんなことがあったのかそれはかわいそうだが、会場を教えることは出来ない、もし会場のことをばらしたらそこで起こした罪をすべて私に課せられるという契約をさせられている」

「そうですか、、、」


やっぱりそう簡単には教えてはくれないか

「そう簡単には教えられませんよね、わがままを言ってしまってすみませんでした、それでは失礼します」

僕たちが部屋を出ようとすると「まぁちょっと待て」お父さんが僕たちを引きとめてきた


「なんでしょうか」

「普通ならこのように絶対に教えないのだが」

ジャックスは少しためてから

「息子とその友人の家族を奪っておきながらオークションで売る気とは、これは絶対に許されることではない!そこで場所と時間を教える代わりに条件がある」


ジャックスは僕たちに条件を言ってきた、その内容とは会場の場所と時間を教える代わりに証拠を何も残さないように連れてくることだったでも最悪の場合は会場ごとすべてを破壊してくれとのこと


「なるほど、確かにそれだったら父上にも罪は行かないしアリス達を救出ができる、トレックはどう思う?」

「うん、この作戦でいいと思うその条件をのみます」

「それでは、会場の場所と時間を教えてやろう」

「すみません1ついいですか、最悪の場合証拠を残さないようにとのことですがこの国の王には話は通してありますなので少しの問題なら国王がなんとかしてくれると約束してくださいました」

僕がジャックに言うと

「なんとこの国の王にこのような話をして承諾してくれたのか」

「まぁ、少しいろいろあったものでその恩返しのようなものらしいですが、、」


そこからいろいろ話し合いをしていると

「こんなものでいいんじゃないか」

「でもまたあのような結界に閉じ込められてしまったらまた逃げられてしまうじゃないか」

「確かに」

するとジャックが

「それではこの指輪を君たち授けよう」

ジャックから1つの指輪を僕たちにくれた何とも結界などの魔法を無効か出来るらしい

「こんな高価そうなものもらっていいのですか!」

「あぁ、確実にあの組織を壊滅させると言うならこれくらい安いものだ」

「ではありがたく頂戴いたします」

「それではわたくしからはこれを」

アンナは僕たちにひとつの魔法を付与してくれた、この魔法の効果はなんと索敵の魔法だった、これで不意打ちや罠などにもかかることが低くなった

「ありがとうございます」

「母上ありがとうございます」


僕達が少し盛り上がっているとアンナがシーっと言ってきた何かなと横を見てみると1人の赤ちゃんがいた

「おっとこれはすみませんでした」

「母上、この子は?」

「この子はあなたの妹のサラ・スカーレットですわ」

まさか、アレクに妹ができていたのかアレクも知らなかったのかあわあわしていた

「アレクに妹ができたんだな、良かったじゃないか」

「あぁ、母上もおめでとうございます」

「ありがとう」

そのまま時間が過ぎていき僕たちは明日も早いから先に寮に帰ることにした

会場はこの国から少し離れた廃村のひとつの家を改造した地下で開催されているらしい時間は午後9時~午後12時まで

「でも廃村を改造して奴隷会場を作るなんてな」

「そうだな、どうりでさがしても見つからないわけだ」

僕たちは話しながら宿に戻る、ドアを開けると僕たちはすぐにベッドに飛び込んだ


「はぁ今日はなんだかいつもより疲れたな」

「そうだね、あいつらと戦闘してからほとんど休んでなかったからね」

「今日はしっかり休んで明日に備えるとしよう」

「あぁ、そうだな」

僕たちはそのまま起き上がることができずに眠りにつく


次の日


「はぁ良く寝た、昨日着替えずにねてしまったな」

独り言をつぶやいているとアレクが目を覚ました

「やぁトレック起きていたのか」

「あぁ、なんたって今日が本番なんだから」

「そうだね、こんなところで寝ている場合じゃないなすぐにでも今日の夜に備えて準備をしないといけないな」


僕たちは今日、アリス達を取り戻して奴隷オークションをぶっ壊す!

トレックは心の中で決意するのだった

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