14 自主企画のタイトル調査3/3 ~余談編~
今回、自主企画を調べてみて思ったのは「どんな自主企画でも、ランキングの影で埋もれてしまう作品と出会える点において、意味のあるものばかりだ」ということでした。
読者目線で自主企画を見たときの疑問をもとに調査を行いましたが、自主企画は主催者、参加者、読者の三者で成り立つものです。
今回の調査で、条件がない自主企画は43、条件が1つで検索ができるものは25ありました。全体の34%です。好みのものを探す読者としては「もっと細かく分けてほしい」と思っていました。
では、なぜ細かく分けないのか?
主催者の負担が大きいからではないか、と考えました。やはり自主企画を立てるとなると主催者の名前も載りますし、責任というものがどうしてもついてきます。
特にカテゴリエラー。
条件が厳しかったり、紛らわしかったりすると、企画内容とは外れた作品が参加してしまうこともあります。参加作品が多ければ埋もれてしまいますが、少数の中では悪目立ちしてしまいます(ブロマンス作品の中に紛れてしまったロマンス作品……あのいたたまれなさといったら……!)。
条件が少なければ、こうした事態を防げますし、主催者が確認する手間も減ります。
条件が少ないメリットは参加者にもあります。
調べてみたところ、自主企画の参加はワークスペースからしかできないようです。開催中のイベントに最大3件、自主企画ごとに定められた条件をよく確認するよう注意書きがしてありました。
しっかり確認されている方ばかりだと思いますが、手間を惜しむぐらい忙しい方にとっては「なんでもあり」や「条件なし」の企画がありがたいのかもしれません。
ですが「人に読まれたい」をかなえたいのでしたら、手間をかけてもよろしいのではないでしょうか?
参加する自主企画によって読まれやすい、読まれにくいはあるようですよ。また色々な自主企画に参加することで、作品の読者になる層が分かるかもしれません。(とある方の所感です。許可を得るのを失念していたため、あいまいに書きました)
自主企画に参加すると、どのくらい効果があるのか?
気になりますが、実験するには自主企画に参加しなければなりません。参加に適した作品を書く必要もあるでしょう。分類による自主企画ごとに結果を調査したくなりますよね。
……そこまで情熱を注げるほどは気になりませんでした。
ヨムマラソンを歩いていたら、素敵な作品を見つけました。
『カクヨム小説の真実~215,590作品のデータから本性を暴き出す』(草薙 健(タケル)/作)
https://kakuyomu.jp/works/1177354055450204744
上記の作品は、統計によって様々な面からカクヨムの作品を分析しています。分かりやすいようキャラクターによる会話形式で語られています。データは2021年のものですが、自主企画を分析した回がありました(拾い読みしました)。疑問が少し解消できました。ご興味がおありでしたら、ご一読を。
ほかにも自主企画について、いくつか見かけたのでご紹介します。
『読み専作家の心象風景を晒してみる』(譜田 明人/作)
https://kakuyomu.jp/works/1177354054889767665
『10.読み専が夢見る自己組織化システム』に自主企画の話があります。自分の作品を核とした自主企画を6回開催された経験が書かれています。(書くことに専念して薄れた読み手の感覚を戻してくれるエッセイです!)
『書籍化される作品、書籍化されない作品』(カクヨムSF研@非公式/作)
https://kakuyomu.jp/works/16817330655763574688
『第66回 自主企画』に作者の考えを交えつつ、企画を立てる際の注意点やアドバイスが書かれています。(全話は読めていませんが、カクヨムの基礎知識を学べます!)
カクヨム内にある作品のURLを勝手に書いていいか不明なのですが、共有ボタンがあるのなら認められている行為だと判断しました。参考になった作品は広めたい……(でも足跡は残したくない)!
前回も少し触れましたが、自主企画の一覧を見ていると【読み専様大歓迎】という言葉が目につきました(この【】もです。87個ありました)。
これは自主企画が読み専の方に遠慮させてしまうような「参加者同士による交流の場」ということなのでしょうか?
困ったときはヘルプを見てみましょう。
「はじめてのカクヨムガイド」に「作品を探す」という項目がありました。紹介されている探し方は4つあります。「ランキング」「作品のタグ」「検索」「新着レビュー・新着作品」です。
……ありませんね、自主企画。初心者向けではないのでしょうか?
そういえばユーザー登録後に、毎週カクヨムから読書講座というメールを受け取った覚えがあります。見てみましょう。
「【カクヨム読書講座 第3回】人気の小説を探そう」に自主企画の文字がありました。詳しく説明されているのはランキングと書籍化作品についてですが、検索の方法として示されています。
次にヘルプで「自主企画」と検索してみました。「自主企画を楽しむ」というページが出てきました。
説明には、
“ユーザー発のコンテストやお題企画、リレー小説など、様々な用途でご活用いただけます”
とありました。
コンテスト、お題企画、リレー小説……参加者同士による交流の場という印象を受けますね……。
ですが「作品や参加者を確認する」という項目に企画例の画像がありました。タイトルは「トリを讃える小説集」です。企画内容には「みんなでトリを讃えましょう」と書いてあります。トリとはあのトリさんのことでしょうか? 参加作品もありました。『異世界焼き鳥探訪』だそうです。
かっ、カテゴリエラー!
いえ、決めつけはいけませんね。あのトリさんが異世界で焼き鳥の食べ歩きをする物語かもしれません……。
話を戻しましょう。
この「自主企画を楽しむ」はヘルプページで「活動する」の欄にありました。「小説を読む」の欄にある「小説を探す」を見てみました。
「パソコンのブラウザの『小説を探す』ページ」という項目に「自主企画から探す」という方法が記載されていました。
説明には、
“ユーザー発のコンテストやお題企画、リレー小説など、特定のテーマで集まった作品を閲覧できます”
とありました。
やはり小説を探す方法として、きちんと説明されています。自主企画が参加者同士による交流の場、ということはありませんでした。
そうしますと、この【読み専様大歓迎】という言葉、必要なのでしょうか……?
それとも暗に何かを伝える言葉なのでしょうか?
余談とはいえ、まとまりのない話になってしまいました。これにて自主企画の調査を終わります。
では次回。
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