殺しの天才、異世界転生

きょー

第1話 殺しの天才と呼ばれた男

色のない世界、俺が見てる世界は、そんな世界だ。

「バ…ケ…モノ…」

生まれた頃から殺し屋組織に居て、人を殺す為だけに行動してきた。

「ターゲット始末しました」

「流石だな刹、あとは死体処理班に任せろ」

「了解です」

何も感じない、ただ淡々と殺していくだけ。

そんな事を繰り返しているうちに、気づいたら俺は「殺しの天才」と言われるようになった。


ある日、組織から神宮寺隼人という人間を殺せと命令が出た。どうやらマフィアの幹部で、相当な手練れらしい。組織もこれまでに3人に送ったが全員殺された、そこで俺に白羽の矢が立ったというわけだ。

「分かりました、ではもう居場所はある程度掴んでいるので行ってきます」

俺はボスの部屋を後にし、神宮寺隼人の元へ向かった。


「大丈夫ですかね彼、相手はあの神宮寺隼人ですよ」

「安心しろ、奴は組織の役に立つが正直に言っていつか組織を裏切るだろう、だから死んでも問題ない」

「なぜですか?彼は組織の中でもトップクラス、それに感情がない能面のような人間ですよ」

「残念ながら奴は能面のような人間ではない、目の奥に殺しに不要な感情があった、その感情がいつか組織を裏切るだろう。それにもう彼のデータはたくさん集まった」

「そうですか」

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