第12話 ギルドマスターなら口硬いよね?
ゴブリンの集落付近に到着。
「では皆さん、今からこの集落の周りに結界を張ります。外に逃げられないようにしてから音の魔法で攻撃しますので、絶対に結界の中に入らないようにお願いします」
「音の魔法?そんなんで倒せるのか?」
ギルドマスターが聞いてくる。
「そうですね。不愉快な音とでも言いましょうか、音の爆弾とでも思って下さい」
「なるほどねぇ〜。まぁ見せてもらおう」
オークの集落の時より広いからな、
スピーカー型の結界を張り、その外にさらに防音の結界を張る。
ゴブリン達は急に現れた結界に反応し、ぎゃーぎゃー騒ぎ出した。
「じゃぁ行きますよ。サウンドボム」
名前なんて無いんだけど、なんとなくだ。
目の前にはオークの集落と同じような光景が広がる。いや、数が多いから余計に残酷な光景に映ってるかも…
結界を壊そうと結界に近付けば近付くほど、音にやられる。
「ロドニー、知ってはいたけど、あなた、とんでもない魔法使うのね」
「リーナさん、これ、魔力を大量に使うだけで、マッサージに使った振動魔法の方がコントロールが難しいですよ」
「信じられないわ」
「ロドニー、これを防御しようと思ったらどうすれば良い?」
エンリケさんが珍しく話しかけてきた。
「そうですね、音を遮断する結界が作れれば大丈夫です。教えましょうか?」
「…たのむ」
「ロドニー、ゴブリン達が結界の真ん中に集まりだしたぞ?」
ランスさんはどちらかと言うとすごい魔法を見れて喜んでる感じだな。
「そうですね、結界の真ん中らへんが1番音の被害が少ないので、それに気付いたのでしょう。まぁ好都合です。今から結界を縮小させますが、念のためここから動かないで下さい」
徐々に小さくなっていく結界、逃げ場がなくなっていくことにさらに暴れ出すゴブリン。
「…地獄。ロドニー1人で国を滅ぼせる」
ライラさんがぼそっと恐ろしい事を言う。
「ん〜僕は自由に生きていきたいので、さすがに国だと魔力が不安ですが、街ひとつくらいなら簡単ですね」
「お、お、恐ろしいことを言うなよ!!ロドニー、お前、本気じゃないだろうな?」
「ギルドマスター、僕がそんなことするように見えますか?まぁ最終手段ってことで」
ある程度力を見せてしまったのだ。政治や戦争、権力争いに利用しようとしてくるやつらは出てくるだろうな。
そんなこんなでゴブリンは全滅。
ゴブリンキングやゴブリンエンペラーもいたが、今回は結界を縮小させたのが良く、さすがに近距離で爆音の不協和音には耐えられなかったみたい。
「終わりましたよ。ギルドマスター、これ後処理どうしますか?」
「お、おぉ。このまま放っておくと血の匂いで違う魔物が寄ってくるかもしれん。俺はギルドに戻って応援を呼んでくる。それまでは、ランスの指示に従ってくれ」
ゴブリンは買い取りされてない。魔石を抜いて討伐証明の耳を剥ぎ取って燃やすのが普通。蒼炎の皆さんは慣れた手つきで作業を進めて行く。
「ロドニー、悪いけどお前は周りの警戒を頼みたい」
「ランスさん、了解です」
夕方ごろにやっと応援が到着し、夜もぶっ通しで作業が続いた。俺は簡易テントでギルドマスターと話し合いだ。
そう。夜が来たのに……なんで俺はむさ苦しい男とテントの中で話をしているのだ…
「それでロドニー、今回の報酬の件なんだが…」
「よければ、魔石などの報酬は今作業してくれてる冒険者にゆずります。僕はゴブリンキングとエンペラーの討伐報酬をもらうというのでどうですか?」
「良いのか?」
「はい。別にそこまで苦労して倒した訳でもないですし、どちらかと言うと今動いてる冒険者の方が大変な作業してますしね」
「すまない」
正直お金なんてすぐ稼げると分かったし、無駄に敵を作ることになっても嫌だからな。
「それとだな、今回の件でお前をAランクにすることにした。本当はSランクでも良いんだがな」
「Aランク⁉︎ありがとうございます。ちなみにSランクになるには何が必要なのですか?」
「目に見えた実績を国やギルドにすること。もしくは圧倒的な実力を示すこと。今回の討伐でも十分だと思うんだが、相手がゴブリンなのが少し弱い。オーガの集落とかなら間違いなくSランクだ」
「なるほど。まぁそんな脅威がこないことを祈りますよ」
「ちげぇねぇ。でもお前ならなんとかしそうだけどな」
ある程度作業は終わったみたいだが、今日はこのままここで野営することに決まった。俺はギルマスに頼まれて残ることに。そこで大々的にこの討伐をやったのが俺だと言うこと、報酬のことが発表された。
俺が討伐したことを信じない人もいたが、蒼炎の皆さんが事実だと言ってくれた。
素直に認めてくれる者、嫉妬の目を向けてくる者、いろんな視線が俺に向かってくるが気にするだけ無駄だな。
「……あのギルマス、ギルドマスターという立場上、口が硬いと見込んで相談があるのですが…」
「なんだよ改まって、なんか怖いぞ」
「いや、聞きたくないなら無理に相談はしないですが…」
「……」
「…分かった聞くよ!!なんだ?」
「…あの、オススメの娼館ってどこですか?」
「……は?」
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