臆病な男、責任、勇気、遺した物

 レビューを書いた経験があまりなく、稚拙な内容になっていることをお詫びします。
 この作品に出会ったきっかけは、幼女戦記の作者カルロ・ゼン先生がおすすめしていたというネット記事を目にしたことです。
 普段、よくある異世界無双系、能力チート、知識チートなどの類いばかり読む私は、この作品も最初は知識チート系の作品だと誤認していました。
 実際、読み進めると主人公の臆病さ、こうあるべきという社会の流れに流される姿を見ることになりました。
 突如手にした王の責任に怯えながら、現代の価値観と異世界の価値観の違いに苦しみながらも、手にしたものを守るために勇気を発揮する主人公の姿に非常に感動しました。
 彼が遺したもの、遺したことが後世に与えた影響を史実として見ると、架空の出来事とは思えない歴史の重みがあり、私は歴史を一つ学んだような気すらします。
 このような素晴らしい作品を書いていただいた作者様に感謝申し上げます。ありがとうございました。