「文明と隔絶された神秘や妖異の領域」などもはや無さそうなこの現代。その神秘や知識は散り散りになって、都市のはざまに紛れ込んでいるのかもしれません。だとしたら、高度成長時代に各地方から多くの人々を呑みこみ、そのままいつしか古びてしまった団地こそが「魔境」「因習村」といった要素のなれの果てであるのかも。本作は、そんな妄想をそっと秘かにほのかな闇へと誘う呼び音を奏でています。――ほら、今夜は風もないのに、風鈴の鳴る音が……。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(122文字)
実話ベースの話であるからこそジワリとくる怖さがあります。風のない日に鳴る風鈴、年中吊られている意味を知ると背筋が寒くなります。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(259文字)