16編目 ノスタルジア

理想は幻滅の父だろうか


現実は残酷の母だろうか


つぎつぎと言葉が過呼吸になっていく世界


つぎつぎと真実が見殺しにされていく世界


いつのまにか


うたたねしてしまうほど


のどかな時代が今は限りなく愛おしい


何者かに撃ち殺された


ヤタガラスの黒い羽根が舞っている


ここは限りなくうつくしいディストピアなのだろうか

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