とある国コロシアム(3/5)
「陸、撃って!」
軽い発砲音よりも一際重い発砲音が高レートで吐き出された。
「陸、そのまま後退!」
壁に背中を伝わせて横移動しながら遮蔽物まで隠れる。
「手榴弾くる?」
「多分?」
「陸、あと50mくらい下がりたい」
「りょーかい」
師匠が先行してクリアリング。
「クリア、良いよ」
陸は遮蔽物に身を隠しながら後退する。
「陸、今のうちに繋いでおいた方がいいよ」
陸は横掛けにしていた弾薬箱から伸びるベルトリンクを引き出して、もう片方横掛けにしていた弾薬箱からリンクの先端を銃本体からぶら下がっている末端に繋いだ。
「よし」
師匠はいつの間にか高倍率のスコープからホロサイトに変わっていた。
「師匠、精度はどうするんです?あれだけ苦労してゼロインしたのに」
「ちょっとミスった、てっきり周りが遮蔽物で真ん中が開けていると思ってた」
「そりゃあ、師匠のせいですよ」
「.......」
さっきのことが嘘のように静まり返っている。
「陸、逃げる?正直向こうが優勢だよ?」
「逃げた方がいいですかね?」
「正直全力で戦ったらこっちが勝つよ?確実にしかし、あんまり炸裂弾の消耗はしたくないかな」
「じゃあ逃げますかね」
「陸、少し遊んでいい?」
師匠の顔が歪な笑顔を浮かべた。
「敵は後退した、包囲しろ」
リーダーらしき男が指示した。
『了解』
指示を受けた男たちは足音を立てず、さっきまで陸と師匠がいた場所の近くまで来た。
「突入準備完了」
全員から準備完了の合図が来た。
「突入せよ」
指示を出した、その時。
「ぐああ!!」
ヘッドセットからの断末魔と下腹部に響く轟音が轟いた。
「何があった!応答せよ!」
返事はなかった。
ヘッドセットからはノイズしか聞こえてこない。
「くそ!」
スリングを引っ張りMP7を構えた。
「何があった!?」
急いでそこに行くと、見るも無惨に全てが爆散していた。
「生きている者は!?」
当然返事は無かった。
「クソ!!!」
男はその場から逃げつつ、来た道を引き返した。
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