結音さんの作品はどれもみな、誌的なのです。
web小説だと、どうしても字数をカウントして長編とか短編とかに
カテゴライズされてしまいますが、
わたしは結音さんの作品は、空白を含めて(編集者の方に)読んで
一冊の本にしていただきたいなあ、と願っています。
言葉と言葉の間の「間(空白)」が、これほど必要な作品が他にあるでしょうか。
その、「間(空白)」で、わたしたちは、物語世界の深部に潜ったり、
或いは、自分自身の内部に潜ったり、はたまた遥か高みに飛んで行ったりできるのです。
感じ取ること。
言葉そのものに、酔うこと。
目を閉じて、その世界に入り込むこと。
結音さん独自の世界を、これからも紡ぎ出して欲しいし、
ぜひ、一冊の本として手元に欲しいなあと願っています。