ヤマナカ
もう何年前のことになるだろうか?
その日僕は、かつて住んでいた町を車で通り抜けようとしていた。
喉が渇いたのでペットボトル飲料でも買おうと思い、馴染みだったスーパーに寄ってみた。
飲み物を吟味していると、店員さんに声を掛けられた。
振り返ると、一目で分かった。
井上さん(仮)だった。
運送会社で一緒に働いていたパート仲間の井上さん。
優しい声と優しい笑顔で、少しおっとりし過ぎの井上さん。
あまり話すことはできなかったが、声を掛けてくれたことが嬉しかった。
高身長はコンプレックスだが、この時ばかりはデカくて目立つ風貌をしていて良かったと思った。
今、あの奇跡的な再会を思い出す一方で、少し寂しくもなった。
井上さんは、今日もきっと優しい笑顔で周りを幸せにしているのだろう。
でも、そこに僕はいない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます