不言な詩

atelierchameleoncat

1

うろこ雲を演出する満月に、

うつむき加減な鳥たちは唄う。


毎夜毎夜、顔をだす。

哀しむ色に染まったあの星に、

むねの鼓動がリズムを刻む。


ことばが群れをなしてせめたてる。

風のなる音、月のかげ。

夜は顔色をうかがいに、今日もくる。

平気なふりしてやってくる。


うんざり森と同化する。

小鳥はおびえて身をかくす。

かくれんぼうの始まりとさえずる声はこだまする。

夜空のふろしき広げたら、

まるごと包んでかくしましょう。


翼をやすめた鳥たちは、

ありがとうの言葉を口ずさむ。

毎夜毎夜、顔をだす。

あの星にむねの鼓動がリズムを刻む。

まどろむ月夜になに語ろう。








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