良い乱暴な構成です。
主人公の内面、他者のセリフ、結末。ぱっくり割れてて、それぞれがほとんど独立してます。そこがこの物語のテーマだと感じる自分、他者、出来事が芯まで触れあえないどうしようもなさみたいなものを表現しています。
この物語にはリアクションがなく、ただそう感じた、そう言っただけが書かれています。主人公の内面の感じたことが外に出ることはなく、言ったことに対する返事は書かず、結末も脈絡なくやってきます。
『行動と在り方なんて自分自身みたいなものだって思った?そんなこと、ないんだよ。』
特にこのセリフが鋭い。分断された孤独な個人の日常から倫理や哲学に鋭く切り込んでいます。込み入った出来事でもなく、難しい本の中ではなく、日常からアンチテーゼする感じが非常におもしろいです。
互いに孤立しているからこそ理解し合えることがあって、ただ1人でいるからこそ考えられることがある。そういう物語だと感じました。
おすすめです。