第48話

 リビングに戻ってきて、私は思った。


 あれ、洗うのは問題ないとして、乾かすのはどうするんだろう。

 私の魔法が無いと、直ぐに乾かすことなんて出来ないけど……まぁ、部屋にでも干させてたらいいか。

 私はかなりルアに対して気を使ってやったし、もう十分のはず。

 奴隷じゃないのならまだしも、相手は奴隷なんだから。


 もうルアのことはいいや。

 それより、何もやることが無くなって、暇になっちゃった。

 また魔法の改良でもしてようかな。

 ……んー、でも……んー……魔法の改良は楽しいんだけど、さっき色々あってそういう気分じゃないしなぁ。


 あ、そうだ。

 さっき考えていた通り、この家にも防御魔法やトラップ系の魔法でも仕掛けておこう。

 とはいえ、家は直ぐに出来るから、まずは庭からだ。

 ……あんまり外になんて出たくないけど、ここは人通りが少ない場所だし、まだマシだ。

 さっさと魔法を仕掛けてしまおう。


 そう思い、私は重い足取りで玄関に向かい、そのまま家を出……ようとしたんだけど、そういえばあの男のせいで玄関が少し汚くなってるのを思い出した。

 所々傷もついてるし。


 はぁ。

 めんどくさいけど、直しとかないと。

 どうせ防御魔法を家全体に使えばどんな見た目であろうと同じなんだけど、見た目から泥棒に入れそうだなんて思われて、知らない人に近づかれるのも嫌だから。

 今から仕掛ける予定のトラップ魔法の方でどうとでもなるだろうけど、そいつが気絶又は死んだりしたら、それを処理しなくちゃならないのは私なんだから。

 ……流石にそれをルアに任せるわけにはいかないし、そもそもルアにそんなことを出来る力がない。


 そんなことを考えつつも、ちゃんと手を動かしていた私は、魔法の腕が良いこともあって、直ぐに玄関の修復に成功していた。

 

 よし、これで大丈夫。

 後は今度こそさっさと外に出て、トラップ魔法を仕掛けてしまおう。


 とはいえ、どんなトラップにしようかな。

 まぁ、適当でいいか。

 悪意や害意を持った意志を感じたら、1度目は警告の意味も込めてどっちかの片腕を折る程度の威力を込めたトラップ魔法を発動させておこう。

 それが発動した上で相手が懲りずにまた侵入しようとしてきたら、死んでもおかしくない威力の魔法を込めて……よし、これでいい。


 ……疲れた。

 戻ろ。

 外にいた時間自体は短いし、私にとってはあれくらいの魔法、なんてことない魔法だけど……疲れた。

 理由なんて単純で、誰か人が来るかもしれないというストレス状態での作業だったからだと思う。


 ……ルアを抱き枕にでもして、もう寝ようかな。

 ……まだ全然寝るには早すぎる時間だけど、別にいいや。

 疲れたんだから。

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人肌が恋しくなってしまった私はエルフの奴隷を抱き枕として買った。寝る時以外は好きにしていいと言ったら何故か押し倒された シャルねる @neru3656

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