第41話 現在地
実況。
『さぁ決勝進出をかけた大一番。絶対王者、
『2年前、14年間遠ざかっていた全国への切符を手にしたのは、当時3年のキャプテン率いる伏見でした。惜しくもベスト16で敗退しましたが、その時、伏見選手は言いました――このチームは仲島のチームです。インターハイ地区大会で、敗退し引退を決意した彼を選手権に呼び戻したのは、名門
『後半20分を回りました。再三に渡り港工学が
後半30分。
『守りを固めていた更科学園のカウンター攻撃。前掛かりになっていた港工学の守備陣。更科
『1点返したものの、以前2点を追う展開。時間は
『タイムアップ! 港工学、あと一歩、あと一歩届きません! 降りしきる雨の中港工学――この国立の地に確かな
仲島翔は、降りやむ予感すらしない国立競技場の曇天の空をいつまでも見上げていた。その胸中にはどのような思いがあるのだろうか。もしかしたら翔本人ですらわからないのかも知れない。ただ、雨が降り続いていた。
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