第2話目覚めと…

「……んっ?…俺は…」


「よ、ようやく目が覚めた?」



 目が覚めてすぐに聞き覚えのある声。声の方に視線を向けるとそこには優花の姿が…。その表情は少し照れたように赤みがかっている…。


『──そういえば俺は優花に告白されたんだったな…』



 こちらとしてもなんだか照れくさいので視線を優花から一旦外し辺りをキョロキョロ…。どうやら俺は優花に告白されて意識を手放した後、優花の部屋のベッドに運ばれて寝かされていたようだ…。


「ね、ねぇ…」


「…んっ…?ど、どうかしたか?」


 優花の声につられるように視線を再び優花へと戻すと、顔を赤く染めながらもこっちをまっすぐ見据える優花の姿が視界に入ってきた。


「気絶する前の事…覚えてるんだよね?」


「あ、はい」


 そりゃあな。キスされて告白までされたんだ。忘れようにも忘れられない。覚えていたからこそ視線を逸らしてたわけだしな…。


「豊和君は…ど、どう思ってるの…?その…私の事を…」


 どう思ってるか…か…。一番最初に心に思い浮かんだのは…


「…大切に思ってるよ」


 これだ。だけど…


「そ、そうじゃなくて…」


 うん。流石に分かってる…。聞きたいのは優花を恋愛対象として見ているかという事だよな…。


「悪い…少しだけ頭と心を整理する時間をもらってもいいか?」


「えっ……うん…分かった…」



 少し不安そうな表情を見せながらも俺の言葉に頷いてくれる優花…。



『そんな表情を優花にさせたい訳じゃあないんだよな…。いつも笑顔で居て欲しいというか…』



 うん?もしかしてある意味今思った事で答えって出てる?


 最初は優花の事を妹みたいに思っていたけど…妹じゃなくて…いや、それは当たり前なんだけど、思おうとしてたというのが正しいのかもな…。


 だってあの壁尻事件の時なんか、優花をオカズに何回も抜いたしなぁ…。それに体育倉庫に閉じ込められた時もヤバかったし…。それってモロに優花を異性として見てるって事じゃねっ!?


 朝ご飯も作りに来てくれるし、気づけば傍には俺の隣に居てくれた優花…。そんな優花が離れてしまったとしたら?他の男のモノになったとしたら…?




 そう思ったら答えは出てるな…。よく近過ぎてその気持ちに気づかなかったとか言うけどその通りみたいだ。ヒロインだから…助けたから…俺が手を出したらいけないと無意識にその気持ちに蓋をしていたんだろうな…。



「優花」


 俺の声にビクッとする優花…。


「な、何…」


「俺は…優花の事を一人の女性としてちゃんと見てたよ」


「…えっ…?」


「近過ぎてというか…高嶺の花というか…勝手にこう好きになったらいけない…手を出したらいけない的な感じに俺は思ってたみたいで…」


「私は…そんな存在じゃない…もん…」


「うん。ごめん。今頃気がついたんだけど…優花が他の男と付き合ったりとか考えたらな…」


「豊和君以外となんて…付き合わないわよ…」


「俺もそれはいやなんだ。だから…優花」


「っ…」


「俺も好きだよ。優花から告白されてようやく気がつけた男だけど…優花がそれでもいいなら俺と付き合って欲しい」


 その言葉を紡いだと同時に優花が泣きながら飛び込んできた。俺はそんな彼女をしっかりと受け止めて抱きしめる…。


「ずっと好きだったんだからね!」


「うん」


「好きでもない人に料理を振る舞ったり、体育倉庫での事もそう!いくら薬のせいだったとしても唇を交わす訳ないし、ましてやセックスしようと言う訳ないでしょ!豊和君だから…言ったんだからね!!」


「…うん…ごめん」


「それが分かったのなら…キスしてよ…。豊和君から何度も私が満足するまで…」


「あ、うん…」



 優花が流した涙を拭ってあげてから優花の唇に自分の唇を重ねた。


 こうやってキスするとなんだろうな…。唇の柔らかさが癖になるというか、もっと味わいたいというか…。



「んっ…んっ……もっ…っと……んちゅっ…」



 優花も同じなんだろう…。コレが好きな人と唇を重ねる真意なのかもしれない…。心が満たされるんだよな。ドキドキも当然するし…。



 ただ…次第にただのキスは激しさを増していき、どちらからともなく舌を絡めあう…。


『なんだコレ…癖になるどころじゃない…。いやらしい音ともに優花の舌を…唾液をろ洩らす吐息も甘い声も…もっともっと欲しい…味わいたいと思ってしまう…。道理でみんな好きな人とキスもそうだけどディープキスをしたいと思うわけだな…』




「ぷはっ…はぁはぁ…」


「あっ…悪い…夢中になり過ぎた…」


「違うの…」


「違う…?」



「ねぇ…しよ」


「っ!?」

 

 いや…でも…付き合ったばかりでそれは…


「お、お母さんから…コレもらったから…」


 スッと優花が取り出したのは避妊具…。流石にそれくらいは目にした事がある…。


「…いや…?」  


 そんな言い方は…ズルい…    



「…優花」  


「あっ…豊和…君────」

 


 


 



 


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凌辱系エロゲの世界に転生〜ゲームの世界が現実になったからには…俺はヒロイン達を救いたい〜 美鈴 @toyokun

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